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2026/04/12

IPFにおける身体活動性の低下と肺生理学的な変化の関連

Physical activity decline is disproportionate to decline in pulmonary physiology in IPF. 

Respirology. 2021 Dec;26(12):1152-1159. 


【背景、目的】
IPF患者の日常の身体活動性は低下している。
疾患の進行度との関連は知られていない。
目的は、
1)12ヶ月の身体活動性の変化を追跡
2)疾患重症度マーカーやQOLとの関連
3)身体活動性の予測ツールの検討

【方法】
54例のIPF患者で、身体活動評価をベースライン、6ヶ月、12ヶ月に行なった患者
活動量は、sense wear armbandを連続した7日間装着
その他の評価項目は、HADS(不安、抑うつ)、SGRQ、Leicester咳評価、FVC、DLCO、6MWD

【結果】
平均歩数:ベースラインは3887歩、12ヶ月後の歩数は3326歩(p=0.02)
活動性の低下と12ヶ月後の総エネルギー消費量は、12ヶ月後に著明に低下
12ヶ月後の歩数の減少は、肺機能の低下よりも大きい割合を示した
歩数の変化は、%FVCや6MWDと弱い-中等度の相関を示した
歩数の変化は、長期予後とは関連はなかった

【考察】
IPFにおいて、12ヶ月後の歩数の減少は著明であり、肺生理学的な現象との低下とは不釣り合いだった。
疾患の進行を評価するのには有効な指標かもしれない。


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歩数は1年間で減少傾向なのは理解できる。
肺機能の低下とはさほど強い相関がなかった。。肺活量も多少関連があるのでしょうけど、それ以外の活動習慣や身体機能の方が身体活動性には関連がありそうな気もします。
この論文からは、4000歩程度歩ければ上出来と言ったところか。

2025/03/05

COPDとILD リハ前後でFIMは向上 FIMが生存に寄与する可能性

Pulmonary rehabilitation and functional independence: Impact on survival in patients with fibrotic interstitial lung disease or chronic obstructive pulmonary disease

Respir Med
2025 Feb:237:107933.
 


【背景】
呼吸リハビリテーション(PR)はILDやCOPD患者の身体機能を改善させる。
PRによる機能改善の影響が、その後の生存に影響するか明らかになっていない。
目的は、PRによる機能的自立度とPR3年後の生存との関連について検討すること。

【方法】
対象は線維性ILDとCOPD患者
3週間の入院呼吸リハを実施
FIMはリハ開始時と終了時に評価
FIMと患者背景、臨床的/身体的パラメーターの相関を分析した。PRから死亡/肺移植/打ち切りまでの時間を評価し、ベースライン/FIM変化/上昇、下降で層別化した。

【結果】
223人の患者が対象(ILD76例、COPD147例)平均年齢はILD69歳、COPD67歳。
両グループとも、FIM合計と運動点数は著明に向上した。
ベースラインのFIMはPRによるFIMの変化と負の相関を示し、6MWD変化とFIMの変化は正の相関を示した。(ベースラインFIMが低いとFIM変化は大きく、6MWDの変化が大きいとFIMの変化も大きい傾向)
FIM運動項目が1ポイント上がるごとに、死亡リスクは3%低くなる。

【考察】
入院呼吸リハは、ILDやCOPDのFIMを改善させる。ベースラインFIMとFIMの変化はリハ実施3年後の生存率向上と関連していた。
これは、慢性呼吸器疾患患者においてリハの重要性を強調し、ADL自立の段階でも重要であることを示した。

2025/03/02

COPDとILDの呼吸筋力動員の違い

Differences of ventilatory muscle recruitment and work of breathing in COPD and interstitial lung disease during exercise: a comprehensive evaluation

ERJ Open Res
2024 Jul 8;10(4):00059-2023.
 


【背景】
COPDと間質性肺疾患(ILD)は代表的な慢性呼吸器疾患であり、QOLに影響する。呼吸筋の役割と違いは未だ明らかになっていない。
この研究の目的は、COPDとILDの運動中の呼吸筋の動員割合と負荷(仕事量)の評価をすること。

【方法】
COPD、ILD、健常者(各20例)の感覚メカニクス(sensosry-mechanical)の関連を比較。
その他の評価は、肺機能、非侵襲的・侵襲的な呼吸筋力、表面筋電図、呼吸機能評価。

【結果】
COPDとILDで健常者と比べて静的呼吸筋力は低くないが、運動テストの結果は低く、横隔膜圧(Pdi)は上昇していた。
食道圧は低下し、胃内圧(Pga)は上昇していた。
COPDにおいて、吸気時にPgaは特に上昇していた。
ILDにおいて、補助吸気筋力の動員が特に多く、一方COPDでは、呼気吸気ともに使用を認めた。
神経力学的非効率性(呼気量に対応しない神経呼吸駆動の増加)は両疾患で認められた。COPDでは、固有呼気終末陽圧(PEEPi)と呼気呼吸仕事を克服するための弾性呼吸仕事がかなり増加するが、ILDでは、非PEEPiの弾性呼吸仕事が全呼吸仕事の中で最も高い割合を占める。

【結論】
 COPDおよびILDでは、呼吸筋の早期活動および呼吸仕事量の増加が、呼吸困難、運動不耐性、換気の神経力学的非効率性に大きく寄与している。P diの発生機序は疾患間で異なっていた。

2025/02/01

ILDにおける呼吸リハの生存に対する影響

Impact of pulmonary rehabilitation on survival in people with Interstitial lung disease

Chest2025 Jan 11:S0012-3692(25)00005-4.


【背景】
呼吸リハ(PR)はILD患者に対する有効な介入であるが、生存率に対する効果については明らかになっていない。この研究では、PRを行ったILD患者の生存アウトカムとコントロール群に分けて行われたRCTを比較した
・リサーチクエスチョン
PRに参加したILD患者の生存への影響があるのか?

【方法】
ILDにおけるPRの2つのRCTのデータから比較した。
PR開始から死亡、肺移植、打ち切りまで計算した。
カムランマイヤーとCox回帰分析をPRの生存に対する影響を評価した。
ベースライン評価はPR開始年齢、性別、FVC、6MWD、動作時の最低SpO2、IPFの診断

【結果】
182にんのILD患者(IPF87、男性109、平均年齢69歳、%FVC76%、%TLCO 48%)
死亡率62%、移植は6%、20%が生存し12%がフォローできなかった。
PRを完了した人の平均生存年は6.1年で、対照群は4.7年。しかし、著名な違いはなかった。(log lank p=0.7)
ベースライン変数を調整すると、5年時点で、PRを完了は死亡率が44%低下と関連していた。
10年時点で、PRと対照群では生存率に違いはなかった。

【考察】
ILD患者でPRを行っていると、5年生存に影響しているかもしれない。
PR参加の臨床的な改善と同様に、ILD患者への標準治療としてのPRの実施は、生存に有効な影響を及ぼすかもしれない。

2024/12/11

ILDにおける横隔膜機能障害の有病率-超音波を使用-

Prevalence of diaphragm dysfunction in patients with interstitial lung disease (ILD): The role of diaphragmatic ultrasound

Respir Med (IF: 3.42; Q2). 2023 Sep:216:107293. 


【背景】
横隔膜超音波は重症患者において広く用いられているが、ILDの外来患者のデータは限られている。
IPFや膠原病関連ILD患者の超音波で評価した横隔膜機能は、健常者と比べて障害されていると仮説を立てた。
さらに、この機能障害は臨床的、機能的パラメーターに影響するとも考えられた。

【方法】
CTD-ILD患者とIPF患者をリクルート。
横隔膜変位(DD)、吸気時の厚み(Ti)、呼気時の厚み(Te)、thickening fraction(吸気時の厚みの変化? TF)、呼吸機能パラメーターを測定。
横隔膜機能障害(TF<30%)の有病率を記録した。

【結果】
82例(CTD-ILD41例、IPF41例)と年齢、性別をマッチさせた健常者が対象。
82例中24例(29%)が横隔膜機能障害を有していた。
CTD-ILDにおいて、DDとTiはIPFと比べて低かった(p = 0.021 and p = 0.036)
横隔膜機能障害は健常者と比べても有病率は高かった(37% vs 7%, p = 0.043)。
TFはCTD-ILDグループにおいて、呼吸機能と正の相関を認めたが、IPFでは見られなかった。
横隔膜機能障害は、CTD-ILDとIPFにおいて、中等度から重度の息切れと関連していた(p = 0.021).

【考察】
ILD患者の29%が横隔膜機能障害を有しており、中等度から重度の息切れと関連していた。
CTD-ILD患者は、IPF患者と比べてDDがより低く、健常者と比べて横隔膜機能障害の有病率は高かった。
TFは、CTD-ILDにおいてのみ肺機能と関連しており、包括的な患者評価において潜在的役割がある可能性を示唆した。

2024/06/11

オキシマイザーによる酸素投与は運動持続時間、SpO2を(わずかに)改善

A randomized cross-over trial on the direct effects of oxygen supplementation therapy using different devices on cycle endurance in hypoxemic patients with Interstitial Lung Disease

PLoS One (IF: 3.24; Q2). 2018 Dec 28;13(12):e0209069.


【背景】
ILD患者は、運動耐容能が低下が主な特徴であり、息切れや重度の低酸素血症が関連している。
酸素療法は運動中に行われることが多い。オキシマイザーは、リザーバー付きのカニューラであり、より高濃度の酸素を供給できる可能性がある。

目的は、定常負荷試験中のILD患者において、通常のカニューラオキシマイザーを比較し、酸素供給デバイスによる効果を検証すること。
時間ごとのSpO2と息切れ、心拍数を評価すること。

【方法】
長期酸素療法を行っているILD患者24例が対象
最大負荷の70%での定常負荷試験を4回実施(オキシマイザーで2回、カニューラで2回)

【結果】
21人の患者がすべての定常負荷試験を終了
運動持続時間は、オキシマイザーの方が有意に長かった(718秒vs680秒)
時間ごとのSpO2もオキシマイザーの方が有意に高かった(85.5%vs82.8%)
21人中15人がオキシマイザーの方がより長く運動できた。
息切れ、心拍数は、デバイスによる違いは無かった。

【考察】
オキシマイザーによる酸素供給は、カニューラと比べて運動持続時間、SpO2は有意に改善したが、わずかな改善であった。
オキシマイザー ペンダントタイプ
・安静時or動作時に2L/min以上の酸素投与を行っている。
・酸素投与量は、個別の酸素投与量を採用(2-6L/min)。平均すると4L/minだった。

・対象属性:%VC 55.4%、%DLCO 20.1%

2024/06/10

ILDの栄養障害と運動耐容能の関係

Exercise capacity and its relationship with body composition and nutrition status in patients with interstitial lung disease

Nutr Clin Pract (IF: 3.08; Q3). 2021 Aug;36(4):891-898.


【背景】
間質性肺疾患(ILD)は、運動能力が低下していることは知られている。
目的は、栄養状態と体組成の状態が、ILD患者の運動耐容能と関連しているかを検討すること。
副次目的として、ILD患者の栄養状態の代用マーカーとなりえるもの(適切性)を評価すること。

【方法】
疾患重症度は%FVCで決定。
運動耐容能は、6分間歩行距離。
栄養状態は、
the subjective global assessment(SGA)
standardized phase angle (SPhA)
impedance ratio z-score (z-IR)
を使用
生体電気インピーダンス分析で、体組成パラメーターを推定した。

【結果】
79人中45人(57%)が、SGAで低栄養とされた。
FFM index z-score (z-FFMI)、SGAは、疾患重症度と独立して、運動耐容能を予測した。
年齢、低BMI、z-FFMI、body fat mass index z-scoreは、重度の栄養障害と関連していた。
SPhA、SGAグループで著明な違いは無かったが、z-IRが高いと、重度の栄養障害のオッズが上昇した。

【考察】
ILD患者において、栄養障害とFFMの減少は、ADLパフォーマンスに悪影響を及ぼす。

2024/06/09

ILDと栄養状態、QOL

Nutritional status and quality of life in interstitial lung disease: a prospective cohort study

BMC Pulm Med (IF: 3.32; Q2). 2021 Feb 5;21(1):51.


【背景】
栄養失調や体組成の異常は慢性呼吸器疾患にてよく議論される。
しかし、ILDの栄養状態についての情報は限られている。
目的は、3つの診断に分けたILDの栄養状態について調査し、栄養状態とQOLの関係について調査すること。

【方法】
オーストラリア、シドニーの三次紹介病院のILDクリニックで行われた研究。
体重、BMI、身体測定、握力、QOL(EQ-5D、K-BILD)を評価
栄養状態とQOLの関係について分析した

【結果】
90人の患者が対象
3グループに分類
1)IPF
2)膠原病関連ILD
3)その他ILD
年齢中央値66.5歳
患者の4%が低体重、50%が過体重、肥満
握力の中央値は予測の71%で、各QOL評価と関連あり
EQ-5D: (r = 0.376, p < 0.0001)
EQ-5D-VAS:(r = 0.367, p < 0.0001)
K-BILD:(r = 0.346, p = 0.001)
K-BILD合計スコアの分散の23%は、握力と%FVCによって説明された

【考察】
ILD患者の栄養失調は少ないが、過体重や肥満が多数を占めていた。握力はQOLと相関した。
今後、さらにQOLの予測として握力の役割についての検討が必要である。

2024/02/07

IPF急性増悪の予後と関連する因子

Prognostic factors associated with mortality in acute exacerbations of idiopathic pulmonary fibrosis: A systematic review and meta-analysis

Respiratory Medicine Volume 222, February 2024


【背景】
IPF急性増悪は、死亡リスクを増加させるが、どの因子が死亡率を増加させるのかは知られていない。
目的は、IPF急性増悪(AE-IPF)の死亡と関連する因子をレビューすること。

【方法】
AE-IPFと予後因子の関連を報告した論文を対象。
バイアスリスクをQUIPSで評価。

【結果】
35の論文が対象。
ベースラインでの長期酸素療法(aHR2.52)、IPF以外のILDと比べIPFと診断されていること(aHR2.19)がAE-IPFでの死亡リスクが高かった。
HRCT上の拡散パターンは、非拡散パターンと比べ、AE-IPFの高い死亡リスクと関連していた(aHR2.61)。
入院前にコルチコステロイドを使用していること(aHR2.19)、増悪時期の気管支肺胞洗浄(BAL)にて好中球の増加(aHR1.02)は、高い死亡リスクと関連していた。

【解釈】
この結果は、医療者の意思決定や患者の臨床経過を予測するための意味合いを持ち、研究者は、経過を改善するための介入をデザインしたり、ガイドライン作成者は資源の配分についての意思決定をサポートする。

2024/01/21

IPF診断時の1年後死亡を予測する歩数のカットオフ値:3473歩

Cutoff Points for Step Count to Predict 1-year All-Cause Mortality in Patients with Idiopathic Pulmonary Fibrosis

Respiration (IF: 3.58; Q2). 2021;100(12):1151-1157.


【背景】
身体活動はIPF患者において死亡と関連するが、最適な身体活動レベルについては明らかになっていない。

【目的】
全死亡原因の歩数のカットオフ値を示し、予後的重要性を調査すること。

【方法】
加速度計を使用してIPF診断時点の身体活動量(歩数)を計測
身体活動と死亡の関係と、死亡を予測する歩数のカットオフ値を解析した。

【結果】
87人の患者(73例男性)が採用
44人(50.1%)がフォロー期間中(中央値54カ月)に死亡。
年齢、性別、重症度、6MWDを補正して解析した結果、歩数は全死亡の独立した予測因子であった(HR0.82)。
1年間の死亡を予測する最適なカットオフ値は、3473歩(感度0.818、特異度0.724)。
死亡率は、歩数が3473歩を超えた患者は、超えなかった患者よりも低かった。

【考察】
歩数は、簡単に解釈できる評価であり、IPF患者の全死亡原因を予測する。
診断時、カットオフ値の3473歩を超えていれば、死亡率は半減した。
今回の結果は、この患者群の身体活動を評価する重要なものである。


2024/01/20

IPF患者の身体活動量のMCID (半年で570-1358歩減少)

Physical activity in idiopathic pulmonary fibrosis: Longitudinal change and minimal clinically important difference

Chron Respir Dis (IF: 2.44; Q4). 2023 Jan-Dec:20:14799731231221818.



【目的】
IPF患者における身体活動の縦断的な変化の参考値は明らかになっていない。
この研究の目的は、IPF患者の身体活動量のMCIDを推定すること。

【方法】
加速度計を用いて、身体活動量(1日の歩数)を測定し、ベースラインと6ヶ月後を比較した。
歩数のMCIDはanchorベースとdistributionベース法で算出した。
FVCと6MWDをアンカーとして採用した。
効果量(effect size)と標準誤差をdistributionベースにおけるMCIDの計算に使用した。

【結果】
105例が本研究に採用(平均年齢68.5歳)
歩数は、ベースラインから6ヶ月後までの間に、著明に低下していた。
anchorとdistributionベースで算出したMCIDは570-1358歩。

【考察】
IPF患者の歩数は、6ヶ月後に著明に低下していた。
MCIDは、570-1358歩と算出された。
今回の結果は、IPF患者の身体活動の変化の解釈を提示し、臨床的、研究的なアウトカムの一助となるであろう。

2023/07/20

ILD急性増悪後の予後、長期酸素療法必要率

Prognosis after acute exacerbation in patients with interstitial lung disease other than idiopathic pulmonary fibrosis

Clin Respir J (IF: 2.57; Q3). 2021 Mar;15(3):336-344.


【背景】
急性増悪(AE)は、特発性肺線維症(IPF)の急性呼吸不全により生命を脅かす状態として認識されている。
AEは、IPF以外の間質性肺炎(IIPs)のタイプとして、線維性間質性肺疾患(ILD)でも存在し、ILDは、膠原病関連や慢性過敏性肺炎などに関連したILDでも存在する。
しかし、AE後の臨床的影響に関しては明らかになっていない。

【方法】
2002年から2016年の間に、初回のILD急性増悪の174例を後方視的に探索。
AEは、改訂された基準と、2016年の国際ワーキンググループによる診断基準によって定義された。
臨床特性、90日後生存率、AE後長期酸素(LTOT)の必要をILD毎に評価した。

【結果】
102例のAE-IPF、72例のIPF以外のAE-ILD(non IPF IIPs29例、二次性(CVD、CHP)ILD43例)が対象。
CVD-ILDのうち、リウマチが最も多かった(17例)。
AE後の90日後死亡率:IPF57%、non-IPF  IIPs33%。
AE後、IPF以外のILDは、IPFよりも生存率が高かった (P < 0.001).
生存者の中で、LTOTの必要な割合:IPF63%、non-IPF IIPs35%、二次性ILD46%。

【考察】
IPF以外のAE-ILDは、AE-IPFよりも予後が良かった。しかし、どちらも、慢性呼吸不全による致命的なコンディション不良が生じる。

2023/03/22

運動時酸素吸入は、下肢疲労感、筋出力低下を抑制する。

Oxygen supplementation during exercise improves leg muscle fatigue in chronic fibrotic interstitial lung disease

Thorax (IF: 9.14; Q1). 2021 Jul;76(7):672-680.


【背景】
運動時低酸素血症は、慢性線維性間質性肺疾患(f-ILD)の特徴である。
重度の低酸素血症が運動筋の疲労を増大させるかについて明らかになっておらず、仮にそうであれば、動作時に酸素療法を行うことはこられの問題を解決させるかもしれない。

【方法】
16人の患者(12人男性、9人IPF)を定常負荷サイクルテスト(最大負荷の60%)を症候限界まで実施(Tlim)。
15人の年齢、性別をマッチさせたコントロールグループでTlimを計測。
患者は、繰り返して、同様の時間をO2(42%±7%)使用して実施。
近赤外分光法で外側広筋の酸化ヘモグロビン(HbO2)を評価。
運動前と運動後の筋力の変化(ΔTw)を大腿神経磁気刺激で筋疲労を定量化した。

【結果】
患者は重度の低酸素血症を示し(最低SpO2 80%)、これはコントロールグループと比べて、酸化ヘモグロビンの緩やかな増加と関連していた(+1.3±0.3 µmol vs +4.4±0.4 µmol, respectively; p<0.001)
コントロールグループの運動負荷よりも1/3以上低いにもかかわらず、ΔTwは患者で大きかった。
ΔTwは患者でより大きかった。
O2吸入は動作時低酸素血症からの回復、酸化ヘモグロビンの増加と関連しており、ΔTwの低下を抑制していた(酸素使用した方が筋出力低下を抑制していた)。
酸素吸入は、下肢疲労感を改善させた(p=.005)。

【考察】
運動中の酸素療法は、f-ILD患者の下肢筋の酸素化と疲労感を改善させた。
運動耐容能を向上させるために、末梢筋の疲労を軽減させることは、治療目標として無視されており、この患者グループにおいては、注意すべきである。

2022/08/23

IPF患者の運動中にハイフローネーザルカニューラを使用 SpO2とStO2は必ずしも一致しない

Impact of high-flow oxygen therapy during exercise in idiopathic pulmonary fibrosis: a pilot crossover clinical trial

BMC Pulm Med (IF: 3.32; Q2). 2021 Nov 8;21(1):355.


【背景】
標準的な酸素療法(SOT)はIPF患者の運動耐容能を向上させる。ハイフローネーザルカニューラ(HFNC)はその他の呼吸器疾患の酸素化を改善させるが、IPFの運動能力に影響するかは検討されていない。
HFNCが、SOTと比べてIPF患者の運動耐容能を改善させると仮説した。

【方法】
前向き、クロスオーバー、パイロットランダム化研究。
6MWTにてSPO2≦85%の動作時低酸素血症のあるIPF患者を対象に、定常負荷での亜最大心肺運動負荷試験(CPET)を行い、両方の酸素供給方法を比較した。
プライマリーアウトカム:持続運動時間(Tlim)
セカンダリーアウトカム:筋酸素飽和度(StO2)、呼吸(息切れ)と下肢の症状

【結果】
対象IPF患者:平均71.7歳、男性が90%。
FVC:58±11%、DLCO:31±13%
CPETのTlimはハイフローを使用した方が長かった(494vs381、p=.01)
ハイフローは、吸気予備量(IC)も増加した(19.4vs7.1、p=.04)
同様の傾向がStO2でも得られた。
ふたつのデバイスで、呼吸困難や下肢疲労の自覚症状に違いはなかった。

【考察】
動作時低酸素のあるIPF患者において、ハイフローが運動耐容能を向上させるという最初のエビデンスを示した。
これは、換気メカニクスや筋の酸素化の変化によって説明できる。
さらに大規模な研究で、IPF患者のハイフローの効果について確証を得ることが必要であり、リハビリプログラムに取り入れることができる可能性がある。

・適格基準:室内気(RA)で実施した6MWTにてSPO2≦85%
・除外基準:IPF以外の線維性ILD、COPDや喘息合併、中等度から重度の肺高血圧、整形疾患や認知機能障害でCPETが行えない

・評価方法:最大運動負荷(WRmax)を計測し、SpO2>85%を保てるFiO2(ベンチュリーマスク)を決定。
・亜最大運動負荷試験(75%WRmax)で2回(ハイフローと通常酸素)CPETを実施
・中止基準:胸部痛、心電図異常、SpO2<80%
・CPET:10wattの負荷、50-60rpmを維持、SpO2≧85%を保てるようFiO2を付加
・通常酸素:ベンチュリーシステムで投与
・ハイフローの設定:フローは40-60L/min、FiO2は同様

・筋酸素飽和度(StO2):筋肉の血中Hb濃度を測定できるNIRS(製品ホームページ)を使用。
安静時、フリーペダル、CPET中、リカバリータイムのデータを収集。亜最大負荷時中の平均StO2、終了時(回転を維持できなくなった時点)での持続時間を収集。
さらに、StO2の低下幅(運動時の平均StO2ー安静時StO2)、運動負荷していない時期の回復(リカバリー時のStO2平均値ー亜最大運動時の平均値)を算出。

<結果>
平均6MWD436m、歩行中のSpO2は平均81%、軽度肺高血圧(心エコーで平均肺動脈圧>35mmHg)が4例。
CPET中のSPO2≧85%に要したFIO2は0.33±0.07
Tlim(運動持続時間)はハイフローの方が30%長かった
2つの酸素システムによるTlimの違いは6MWTの平均SpO2と負の相関あり(r=-0.705、p=0.02)
StO2はハイフローの方がより高く維持できている傾向にあった。
ハイフローの方が、ICの高い改善が得られた。
二つの酸素システムで、症状に違いはなかった。

<考察>
ハイフローの方がTlimが良好であった理由 1)ウォッシュアウト効果、2)PEEP効果による肺胞虚脱予防の効果
SpO2とStO2の差は、Tlimの差と相関傾向にあった
運動中のSpO2は酸素システムで大きな違いはなかったが、StO2はハイフローの方が良好な傾向を示した
→筋活動により酸素運搬能の変化によって生じた可能性。
ILDでは、筋の機能異常が報告されている。ILDにおける筋弱化のメカニズムは不明だが、デコンディショニングが重要な役割を担っているかもしれない。

(CPET後のSPO2は同等だが、StO2はハイフローの方が高い傾向(43.4%vs47.2%)運動持続時間はハイフローの方が長い(381秒vs494秒)ので、筋活動時間が長いほうがStO2が良好であったことが推測される。)

2022/08/01

動作時低酸素のみのILD患者に酸素投与はHRQOL改善と関連

Effect of ambulatory oxygen on quality of life for patients with fibrotic lung disease (AmbOx): a prospective, open-label, mixed-method, crossover randomised controlled trial

Lancet Respir Med (IF: 30.7; Q1). 2018 Oct;6(10):759-770.


【背景】
線維性肺疾患において、動作時息切れは健康関連QOLと強く関連している。息切れは、しばしば酸素不飽和と関連しているが、動作時酸素の使用についてのデータは少ない。
目的は、動作時低酸素のある間質性肺疾患患者のHRQOLと動作時酸素の影響について検討すること。

【方法】
AmbOxは前向き、オープンラベル、複合法、クロスオーバー、ランダム化比較試験。
イギリスのILDの3施設にて実施。
適格患者:18歳以上、線維性肺疾患、安静時低酸素は無く6MWTにて88%以下へ低下がある、過去2週間で呼吸器症状が安定している
参加者は1:1でランダムに酸素療法と酸素療法なしに振り分け2週間、他にクロスオーバーし、2週間実施。
ITT解析を使用
プライマリーアウトカム:the King's Brief Interstitial Lung Disease questionnaire (K-BILD)の酸素使用と酸素不使用で2週間後の変化

【結果】
2014年から2016年に84人の患者がランダム化し、41人がまず酸素療法、43人が酸素無しに振り分け。
76人がトライアルを完了させた。
酸素無しと比べて、動作時酸素療法はK-BILDのtotalスコア、息切れ、活動の著明な改善と関連。
しかし、心理的ドメインでは影響なかった。
最も共通した有害事象は上気道感染であった。
最も重大な有害事象5件のうち、2件の死亡があったが、治療との関連は考慮されなかった。

【考察】
動作時酸素は、動作時低酸素のあるILD患者のHRQOL改善と関連しており、治療オプションとしてこれらの患者群には有効であろう。
今後の検討が必要である。

2022/07/23

IPFとCOPD 呼吸リハの効果 傾向スコアマッチ

Pulmonary Rehabilitation in Idiopathic Pulmonary Fibrosis and COPD
A Propensity-Matched Real-World Study

Chest (IF: 9.41; Q1). 2022 Mar;161(3):728-737. 


【背景】
IPF患者の呼吸リハビリの臨床的効果については、COPDと比べると未だ明らかになっていない。
この研究では、外来呼吸リハプログラムを実施したIPF患者の反応を、同様の介入を行ったマッチさせたグループのCOPDと比較し、呼吸リハとIPFの生存率の関連について検討した。
リサーチクエスチョン:IPF患者は、COPD患者と同程度の呼吸リハによる改善があるのか、未完了、反応しないグループと1年後の死亡率を比較。

【方法】
傾向スコアマッチングを使用
163人のIPFと1:1でマッチさせた163人のCOPD
グループ間の呼吸リハ完了率と反応性を比較
IPF集団の生存率は呼吸リハ終了1年後を記録
Cox比例ハザード回帰で呼吸リハの状態と死亡率の関係を解析。

【結果】
呼吸リハ完了率は同程度 (IPF, 69%; COPD, 63%; P = .24)、運動の反応性(ISWTの変化)も、有意差なし(mean, 2 m [95% CI, -18 to 22 m]).
呼吸リハ未完了(hazard ratio [HR], 5.62 [95% CI, 2.24-14.08])、非反応 (HR, 3.91 [95% CI, 1.54-9.93]) 、は1年後の死亡率の増加と関連。

【考察】
IPF患者では、COPDと比べて同程度の呼吸リハ完了率、反応性を示した。
IPFにおいて、呼吸リハを完了できない、反応性が乏しいことは、死亡率の増加と関連していた。
これらのデータは、IPF患者において呼吸リハが有効であることを支持する。

2022/06/27

CPFE(気腫合併肺線維症)の息切れのメカニズム

Uncovering the mechanisms of exertional dyspnoea in combined pulmonary fibrosis and emphysema

Eur Respir J (IF: 16.67; Q1). 2020 Jan 30;55(1):1901319.


【背景】
IPFと気腫化が合併した患者の動作時息切れは重度の低酸素血症によるものであるとの見方が優勢である。しかし、この予測を支持するエビデンスは少ない。

【方法】
低酸素血症の重症度をマッチさせた42人のCPFEと16人のIPF患者を対象に、運動による感覚・身体的な反応について前向きに調査。
気腫と肺線維症はCTで層別化。
吸気制限は持続負荷テストで評価:血ガスを採取。

【結果】
CPFE患者では、IPFと比べて線維化は少ないが運動耐容能は低かった(p=0.004 and 0.02)。
動作時息切れは24人のCPFE患者で重要な制限している症状であり、息切れの少ない患者と比べて、
低拡散能?(low transfer factor)
動脈血CO2分圧が低い
呼吸努力が高い(分時換気量(VE)/CO2排出量(VCO2)が高い)
特徴があった。
心エコーによる肺動脈圧には違いはなかった(p=.44)。

より息切れの強いグループにおいて、VE/VCO2が高いことによって、
1回換気量に占める死腔量(死腔/1回換気量)が大きい
重度の気腫化
牽引性気管支拡張症
がみられた。

VE/VCO2>50(OR 9.43, 95% CI 5.28-13.6; p=0.0001))、総気腫化面積>15% (2.25, 1.28-3.54; p=0.01) が、息切れが強いことを予測し、現在の理解に反して、CPFE患者で重度の運動耐容能低下と関連していた。
動作時低酸素血症は、CPFEの動作時息切れの主な原因ではなかった。

【考察】
気腫化面積により"無駄な"換気が増加することによる有効な換気が乏しいことと、肺過膨張が重要なメカニズムの役割をしており、治療上の注意に値する。

・CPFEの基準:肺容量の5%以上に気腫化があること。IPFグループは気腫化は無いか、あっても3%以下。
・運動耐容能は運動負荷試験で評価。
・ランプ負荷で最大負荷を算出し、最大負荷の75%の定常負荷で何分続けられるか。
・その時のSpO2の変化をdesaturationとして記録
・peakVO2が予測値の50%未満を重度の運動耐容能低下と定義

・動的肺容量はICで測定、息切れは修正ボルグで評価
・吸気終末用量=(TLC-IC)+VT/TCLが0.9以上を吸気制限が強いと定義

結果より
・どちらのグループも70%程度がUIPパターン、20%未満に心エコーでの肺高血圧の疑いがあった
・CPFEはスパイロメトリーでの肺機能は良好で安静時肺容量も良好であった。
・CPFEグループでは最大運動耐容能が低く、呼吸予備量が低く、VE/VCO2が高かった
・急なVE/VCO2スロープは動作時動作時息切れと関連

・安静時息切れとの関連
CPFEの方が息切れの自覚が強い
肺動脈圧を含めた心エコーの変数は関連なし。動的・静的肺容量、SpO2は有意差なし。
拡散能低下(A-aDO2)、PaCO2がより低い、安静時VD/VT(死腔換気率)が高い

・動作時息切れ
CPFEは息切れの自覚が強く、最大運動耐容能が低い。無酸素性代謝閾値(ATポイント)が低い、酸素パルス(心拍ごとの酸素摂取量)が低い、VE/VCO2が高い、呼気終末CO2分圧(PETCO2)が低い
定常負荷でのSpO2低下は同程度。運動持続時間はIPFに比べ短い

・動作時息切れと肺の構造との関連
・息切れが強いCPFEは、気腫化スコアが高い、気管支拡張像が多かった。気腫化が強いと息切れが強い傾向。ハニカム構造との関連は得られなかった。
・中等度から重度の気管支拡張像、気腫化範囲が15%以上は動作時息切れが強いグループに多かった。
・気腫化範囲15%以上とVE/VCO">50%は動作時息切れが強い傾向があり、CPFE群の重度運動耐容能低下と混在していた。

考察
・CPFEは息切れが強く、運動耐容能が低く、吸気制限が強く効果的な換気ができていない
・死腔換気率が高いがCO2は低い。動作時低酸素と吸気制限が非効率的な換気となっている要因。
・気腫化と気管支拡張像がVD/VTが高い構造的な要因。



2022/06/24

CPFEの肺機能の特徴(pure IPFとの比較)

Combined pulmonary fibrosis and emphysema: How does cohabitation affect respiratory functions?

Adv Med Sci (IF: 3.29; Q3). 2019 Sep;64(2):285-291.


【目的】
気腫合併肺線維症(CPFE)は線維化と気腫化を特徴とした新たに出現した症候群である。
気腫化の重症度が肺機能、運動耐容能、死亡率に及ぼす影響について検討した。

【方法】
IPF患者(n=110)を対象。
視覚的デジタル気腫化スコア、肺機能、肺動脈圧、6MWT、複合的生理学指数(composite physiologic index:CPI)、生存状況を記録。
気腫化のある患者とIPFのみの患者で比較。

【結果】
CPFEグループは、男性が多く、BMI、低PaO2、肺動脈圧高値、動作時低酸素が著明。
CPFEグループは、FVCが高く、1秒率、DLCO、DLCO/VAが低かった。
CPFEグループの肺容量はVC、FRC(機能的残気量)、RV(残気量)、RV/TLC、TLCが有意に高かった。
気腫化スコアと相関が得られた:FVC、FEV1/FVC、DLCO、RV/TLC、FRC、RV、TLC、RV/TLC。
死亡率はどちらのグループも同等。
CPFE患者の死亡の独立した予測因子は、CPI(p=.02)と肺動脈圧(p=.01)。

【考察】
気腫化の存在と重症度は、IPFの肺機能に影響する。
CPFEのある患者は、DLCOが低下しており、エアートラッピング(空気のとらえこみ現象)がより重度、筋力低下があり、動作時低酸素が著明、肺高血圧がみられた。
CPIと肺高血圧は、CPFE患者の独立した2つの死亡を予測する因子であった。

※CPI=91.0-(0.65×%DlCO)-(0.53×FVC%predicted)+(0.34×FEV1%predicted)
線維化の範囲を反映する指数(Am J Respir Crit Care Med . 2003 )


2022/05/19

ハイフローネーザルカニューラ(HFNC)治療の成功予測因子(SpO2/FiO2 ratio=170.9)

Pulse oximetric saturation to fraction of inspired oxygen (SpO 2/FIO 2) ratio 24 hours after high-flow nasal cannula (HFNC) initiation is a good predictor of HFNC therapy in patients with acute exacerbation of interstitial lung disease

Ther Adv Respir Dis (IF: 4.03; Q2). Jan-Dec 2020;14:1753466620906327.


【背景】
ハイフローネーザルカニューラ(HFNC)による酸素療法は、呼吸不全患者の呼吸管理に有効である。しかし、間質性肺疾患の急性増悪(AE-ILD)患者においてHFNCが有効で忍容性があるかは明らかになっていない。
目的は、AE-ILD患者におけるHFNCの有効性と忍容性の評価をすることと、HFNCのアウトカムの早期予測因子を同定する事。

【方法】
HFNCを行ったAE-ILD患者を後方視的に収集。
全体の生存率、HFNCの成功率、有害事象、治療の一時中断、患者の希望による治療の中止、HFNCのアウトカムの予測因子を評価。

【結果】
66人の患者を評価。26人の患者(39.4%)が酸素化改善を示し、HFNCから離脱できた。
30日間後の生存率は48.5%。
患者希望による中断は無く、重度の有害事象も生じなかった。
HFNCを開始して、24時間後のSpO2と吸入酸素濃度の比(SpO2/FIO2 ratio) は、HFNCの成功を正確に予測する因子であった(AUC 0.802)
多変量ロジスティック回帰分析にて、HFNC開始24時間後のSpO2/FIO2 ratioが170.9が治療成功と関連していた(OR51.3、95%CI:6.13-430、p<.001)

【考察】
HFNCはAE-ILD患者に忍容性があり、呼吸管理に有効な手段であることを示唆した。
HFNC開始24時間後のSpO2/FiO2 ratioがHFNC治療成功を予測する良い予測因子であった。

2022/05/03

ILDのフレイル罹患率:死亡リスク上昇と関連(OR4.14)

Prevalence and prognostic impact of physical frailty in interstitial lung disease: A prospective cohort study

Respirology (IF: 6.42; Q1). 2021 Jul;26(7):683-689. 


【背景】
身体的フレイルは高齢者の死亡率と入院率の上昇と関連している。
線維性間質性肺疾患(ILD)患者において、身体的フレイルの有病率と予後への影響を検討した。

【方法】
McMaster UniversityのILDプログラムに参加しているILD患者を2015年11月から2020年3月までフォロー。
ベースラインデータのfriedらのフレイル基準(modified Fried physical frailty criteria)を使用して、患者を分類:フレイル無し(スコア=0)、プレフレイル(スコア=1-2)、フレイル(スコア3-5)

身体フレイルと死亡率の関係を、年齢、性別、肺機能、 ILD Gender-Age-Physiology (ILD-GAP) scoreで補正して、生存期間解析(Time to event models)を用いて解析。

【結果】
463人の患者が対象(55%男性、平均年齢68歳);ノンフレイル82人(18%)、プレフレイル123人(56%)、フレイル123人(26%)。
ILDのうち、最も多かったのはIPF(n=183、40%)、結合組織関連ILD(n=79、17%)。
診断からイベント発生までの期間は、平均2.7±4.6年。
フォロー期間の中央値1.71年で56人が死亡。
フレイルとプレフレイルはベースラインでノンフレイルと比べ死亡リスクが高かった。(adjusted hazard ratio [aHR] 4.14, 95% CI 1.27-13.5 for pre-frail and aHR 4.41, 95% CI 1.29-15.1 for frail).

【考察】
身体的フレイルはILD患者で罹患されており、死亡リスクの情報と独立して関連していた。
身体的フレイルの評価は、ILD-GAPスコアのようなリスクスコアとして、予後予測に新たな情報を提供し、介入の新たなターゲットとなるかもしれない。

フレイルの診断()