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2021/07/03

5回起立タイムと膝伸展筋力に関連があるか(r=-0.5)

Sit-to-stand test: Performance and determinants across the age-span

Isokinet Exerc Sci (IF: 0.474; Q3). 2010;18(4):235-240. 


起立テスト(STS)は下肢筋力の評価として妥当であり、高齢者の評価で広く用いられている。
この研究の目的は、
1)青年と成人で5回起立テストを検討すること
2)等尺性膝伸展筋力(筋力とトルク)、年齢、性別、体重とパフォーマンスの関係を検討する事

対象
地域に在住している111人の女性と70人の男性(14-85歳)
5回起立テストは標準的なひじ掛けのない椅子を使用
膝伸展筋力はベルトで固定してハンドヘルドダイナモメーターで測定、膝伸展トルクはBiodex ダイナモメーターを使用

結果
5回起立の平均タイムは6秒(20-29歳)から10.8秒(80-85歳)の範囲であった
50-85歳の集団において、5回起立タイムと膝伸展筋力(r = -0.388 to -0.634)と年齢(r = 0.561 and 0.466)と性別 (r = 0.182 and 0.276)が、相関を示した。

多変量回帰モデルにおいて、膝伸展筋力は5回起立パフォーマンスの最も優れた説明変数であったが、年齢も影響していた。

体重と身長、性別は5回起立パフォーマンスの説明変数には含まれなかった。

今回の結果から、5回起立タイムは下肢筋力を反映するが、パフォーマンスは年齢やその他の要因の影響を考慮して解釈すべきである。

※5回起立テストの方法
43㎝のひじ掛けの無い椅子を使用
できるだけ素早く5回起立を繰り返す
"go"の掛け声とともに開始し、5回目に立った後座るまでの時間を計測((SPPB原法では5回目の立位までのため注意)
2回実施し、より速いタイムを採用


年齢別5回起立テストの平均


5回起立時間と膝伸展筋力(体重で割った値)に曲線的な関係がみられた

膝伸展筋力、トルクと5回起立時間に中等度の相関





2020/09/07

ILDにおける4m歩行速度の妥当性

The validity and reliability of four-meter gait speed test for stable interstitial lung disease patients: the prospective study

J Thorac Dis (IF: 2.046; Q2). 2020 Apr;12(4):1296-1304. 


<背景>
4m歩行速度は、高齢者やCOPD患者において簡単な機能評価である。しかし、間質性肺疾患患者でのデータは限られている。
今回、4m歩行速度と6MWTの関係を検討し、両者に身体的な因子があるかを検討した。

<方法>
4m歩行速度と6MWTを51人のILD患者で実施。
その他の評価はHR-QOL、筋力、骨格筋量、身体活動量

<結果>
35人が男性患者(68.6%)。34人がIPF(66.7%)
4m歩行速度と6MWDに高い相関(r=0.57; P<0.001)
多変量解析にて、4m歩行速度と6MWDと関連していたのは、mMRC。
さらに、6MWDは年齢、%DLCOと関係していた。

<考察>
4m歩行速度は、簡単にILD患者の身体機能を反映できる試験である。

・神戸市立医療センター中央市民病院で実施された前向き研究
・外来で通院している慢性期ILD患者51人が対象
・4m歩行速度と6MWTは同じ日に実施
・必要に応じて酸素吸入をしながら測定

・4m歩行速度の測定方法
加速、減速に1mずつ加えた6mの直線コースで測定。2回測定し、最速値を採用

・6MWTの測定方法
円周コースを6分間歩行。歩行前後のSPO2、mBorg scaleで息切れを聴取

・HRQOL:SGRQ、CAT、mMRC息切れスコアを評価。

・筋力:ハンドヘルドダイナモメーター(μ-tasF-1)で、大腿四頭筋力を測定。体重比で記録

・身体活動量:ライフコーダで1週間の歩数を記録。最初と最後の日を除いて、平均を算出。






 r=0.57; P<0.0001.


2020/08/11

フレイル予防のために必要な歩数

Objectively Measured Daily Step Counts and Prevalence of Frailty in 3,616 Older Adults


Journal of the American Geriatrics Society 07 July 2020 


https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/jgs.16655 

<目的>

これまでの研究で、より歩数が多いと死亡率や合併症が少ないといわれているが、フレイルと歩数の関係については評価されていない。

地域高齢者を対象に、歩数とフレイルの関係について調査した。


<方法>

横断研究。京都亀岡研究。

対象は、65歳以上の日本人高齢者3616人

歩数計を使用して1日の歩数を記録

歩数は4日以上記録。歩数で4分位に分けた。

フレイルは、Fried phenotype (FP) modelと Kihon Checklist (KCL)で診断。

多変量ロジスティック回帰とrestricted cubic spline modelを使用して、フレイルの罹患率と歩数の関係を検討。


<結果>

平均歩数は、四分位の低いほうから、1,759, 2,988, 4,377, and 7,200 steps/day,

フレイルの罹患率は、FPで11.3%、KCLで26.8%

交絡因子を補正すると、オッズ比とFPで診断しされたフレイルの罹患率と歩数は負の関係を示した。

全体者の平均歩数は4081歩

1,000歩/日の増分に対するフレイルのORは、4,000歩未満では0.74(95%CI = 0.58-0.91)、4,000歩以上では0.85(95%CI = 0.72-0.97)であった。

Spline modelでも同様の結果が示された。


<考察>

1日の歩数を1000歩(活動時間で約10分)増やすとフレイルを予防できるかもしれない。 

2019/11/07

非結核性抗酸菌症に対する胸部理学療法の効果

Effects of Chest Physical Therapy in Patients with Non-Tuberculous Mycobacteria

Int J Respir Pulm Med. 2017;4(1). pii: 065.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28804763

<背景>
非結核性抗酸菌症(NTM)に対する抗菌薬治療は遷延し、毒性(toxicity)と関連している。
胸部理学療法が、抗菌薬治療を行っていないNTM患者の状態を改善することと関連しているかどうかを評価した。

<方法>
後方視的研究。77人が2006年から2014年にフォローされた。ベースラインは最初の喀痰培養陽性となった時点とした。症状、肺機能、放射線レポートを検討。
参加者は、24ヵ月以上フォローされ、指定された時点で結果の解析を行った。

<結果>
参加者の半分がベースラインで胸部理学療法を実施した。参加者全体において、咳は、抗菌薬治療を行っていないにもかかわらず、ベースラインと比較して、12ヵ月(p = 0.001)と24ヵ月時点 (p = 0.003)で改善していた。
呼吸リハを行った患者は、6ヶ月(p = 0.01)、9ヵ月(p = 0.02)、12か月(p = 0.02)、24か月 (p = 0.002)で減少していた。
参加者全体において、喀痰は、24ヵ月時点(p = 0.01)で改善していた。
呼吸リハを行った患者において、全肺気量が上昇していた (p = 0.005).

<考察>
遷延した抗菌薬治療を行っていないNTM患者において、呼吸リハは臨床的な改善を示した。今後、非薬物治療の状況でのアウトカムの前向き研究や抗菌薬開始を決める手段となるかについての検討が求められる。

・対象:21歳以上、少なくとも1回喀痰培養検査にて抗酸菌陽性がある。
・除外基準:喀痰培養にて抗酸菌が陰性、妊娠中、抗菌薬治療を研究期間中に行っている。
・胸部理学療法は、Flutter®, Acapella®, Vest®を治療者の裁量にて実施(排痰のみ!?)。



排痰についてアプローチしているが、介入しない方と比べて大きな違いは無い?
(フラッターやアカペラってエビデンスある?)

2019/06/11

SPPB 妥当性 信頼性

A short physical performance battery assessing lower extremity function: association with self-reported disability and prediction of mortality and nursing home admission.

J Gerontol. 1994 Mar;49(2):M85-94.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8126356

<背景>
SPPBは3つの国で71歳以上の高齢者5000人以上で評価されている評価である。

<方法>
バランス(立位、セミタンデム、タンデム)、歩行(8フィート歩行時間)、持久力(椅子からの5回起立)を評価した。

<結果>
それぞれのテストの結果パフォーマンスは広く分布していた。それぞれのテストとサマリースケールの点数は、活動制限の自己報告の結果と強く関連していた。多変量解析の結果、自己報告の項目とパフォーマンステストは独立して短期間の死亡率とナーシングホーム入所を予測した。
しかしながら、パフォーマンステストは自己報告の項目では把握できない情報を提供するという根拠が示された。
特に重要なことは、活動制限が無いと報告した者でも、パフォーマンステストは死亡率やナーシングホーム入所のリスクの度合いを予測できたということである。
加えて、プロフィールを用いたサブグループ解析にて、パフォーマンステストの結果は年齢と性別によって異なっていた。

<考察>
この結果は、パフォーマンスを測定することは、高齢者の特性を評価する点において妥当であることを示した。
パフォーマンスと自己報告評価は機能的な状態についての有効な情報を補足するかもしてない。

2019/06/10

SPPBスコアが低いとその後の活動制限を予測した

Lower-Extremity Function in Persons over the Age of 70 Years as a Predictor of Subsequent Disability

N Engl J Med (IF: 79.258) 1995 Mar 2;332(9):556-61

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7838189

<背景>
下肢機能の評価は高齢者の評価の重要な部分である。身体機能の評価が、高齢者のその後の活動制限を予測できるかについて検討した。

<方法>
地域在住の71歳以上の男女を対象にした前向きコホート研究。ADL制限が無いこと、0.8km独歩可能である、介助無く階段が登れることが条件。
評価はSPPBと4年後のフォローアップインタビュー。

<結果>
1122人がベースラインに活動制限なく、4年間フォロー可能であった。
ベースラインのパフォーマンスは、フォロー期間にADL制限や活動制限、死亡などと統計的に関係していた。
年齢、性別、慢性疾患の有無を調整し、パフォーマンステストで最低値であった者は4.2-4.9倍が4年間で活動制限をきたしそうであり、最高値であった者は1.6-1.8倍活動制限があった。

<考察>
活動制限のない高齢者の下肢機能はその後の活動制限を強く予測した。
身体機能の測定は、活動制限を生じる者を前段階で確認でき、予防介入に効果的かもしれない。

SPPBの妥当性

Physical Performance Measures in the Clinical Setting

J Am Geriatr Soc (IF: 4.155) 2003 Mar;51(3):314-22.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12588574

<目的>
歩行速度と3種類の下肢機能評価が高齢者の12か月以内の入院、健康状態、機能低下を予測するかをけんとうすること。

<方法>
65歳以上の高齢者487人が対象。下肢機能評価は、高齢者の疫学研究で用いられる歩行速度、椅子からの起立、タンデムバランスを含むものを使用。

<結果>
歩行速度のみと評価バッテリーは入院を予測した。歩行速度が遅い(<0.6m/s)者の41%は少なくとも1回は入院していた。対照的に、中程度(0.6-1.0m/s)と速い(>1.0m/s)者は、合わせて26%が入院していた。
下肢評価バッテリーは機能低下と健康状態の悪化を予測した。パフォーマンス評価のみにセルフレポートを加えるとより予測精度が高まった。

<考察>
歩行速度と身体機能評価は簡便で定量的に将来の入院リスクや健康状態、身体機能の低下を予測した。
身体機能評価は高齢者をスクリーニングするために、簡単にアクセスできる”バイタルサイン”として重要かもしれない。

2018/10/05

フレイルリスクスコアを作成し、リスクを予測

Development and validation of a Hospital Frailty Risk Score focusing on older people in acute care settings using electronic hospital records: an observational study

Lancet 2018; 391: 1775–82

https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(18)30668-8/fulltext?dgcid=etoc-edschoice_email_May

<背景>
高齢患者では病院を利用しているものが増加する。目的は、フレイルの特徴をもった高齢患者を推定することと、ヘルスケアアウトカムの悪化のリスクを持った患者を特定すること

<方法>
3段階アプローチで入院フレイルリスクスコアをICD-10疾患コードを用いて開発し妥当性を検討した。
まず、フレイルに関連する診断で入院した高齢患者(75歳以上)のグループでクラスター分析を実施。
次に、ICD-10コードを基にフレイルリスクスコアを算出し、グループの特性をみた。
3つ目に、別のコホートにおいて、どの程度スコアがアウトカムの進行を予測するかと、他のフレイルツールを用いて同じグループでのフレイルを同定できるかを検討した。

<結果>
コホートにおいて、(n=22139)高齢でフレイルと診断された患者は、予定外の病院利用が多かった。
国際的に妥当性のあるグループでは、フレイルリスクスコアが高い患者は、30日の死亡リスクのオッズが高く(1.71倍)、長期入院(6.03倍)、30日以内の再入院(1.48倍)
入院フレイルリスクスコアは、他の指標と同じような結果を示した
 the Rockwood Frailty Indexと中等度の関連を示した(r=0.41)

<考察>
入院フレイルリスクはスコアは、アウトカムの悪化するリスクのある患者を同定することができ、入院と医療費の低コスト化、フレイル患者をスクリーニングすることができる。



2018/08/18

握力は全身筋力の代わりとはならない

Handgrip Strength Cannot Be Assumed a Proxy for Overall Muscle Strength.

J Am Med Dir Assoc. 2018 Aug;19(8):703-709.

https://www.jamda.com/article/S1525-8610(18)30236-6/fulltext

<目的>
ダイナぺニア、筋力低下は、健康状態のネガティブなアウトカムを予測し、握力でよく表される。
握力が全身の筋力の代わりとなり得るか、年齢や健康状態に依存するかについては、議論が分かれる。
この研究では、握力と膝伸展筋力の関連を年齢や健康状態が異なる対象者で評価することを目的とした。

<対象者>
地域住民、外来患者、病院で行われ、5つのコホートに登録している患者。健常若年者、健常高齢者、高齢外来患者、股関節骨折後の高齢者が含まれる。

<評価>
握力と膝伸展筋力をそれぞれのコホートで測定。ピアソンの相関係数で握力と膝伸展筋力の関係を性別で分けて調べた。
握力と膝伸展筋力は性別特異的zスコアによって標準化された。
標準化された握力と膝伸展筋力の関係は、全体と個人で級内相関係数(ICC)とブランドアルトマンプロットで検証した。

<結果>
ピアソンの相関係数では、健常若年者(男性: 0.36 to 0.45, 女性: 0.45)、健常高齢者 (男性: 0.35 to 0.37, 女性: 0.44)では低い相関で、高齢外来患者(男女とも: 0.54)と高齢股関節骨折患者(男性: 0.44,女性: 0.57)では中等度の相関があった。
ICCは、全対象者で低いもしくは中等度の関連であった。

<考察>
握力と膝伸展筋力は、年齢と健康状態とは独立して低度から中等度の相関を示した。握力のみを、全身の筋力の代わりとするべきではない。


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全身筋力と関連があるなら、膝伸展筋力とも関連があるはずだ!という仮説から始まったのだろうか。
握力は全身筋力を反映すると言い出した人はどのデータを使っているのか気になる。

2018/08/06

肺炎患者の運動療法 VS 呼吸練習

Inpatient rehabilitation improves functional capacity, peripheral muscle strength and quality of life in patients with community-acquired pneumonia: a randomised trial.

J Physiother. 2016 Apr;62(2):96-102.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26996093

<目的>
市中肺炎で入院した患者は、呼吸理学療法よりも、運動ベースのリハビリテーションプログラムを行った方が、機能的アウトカムや症状、QOL、在院日数が改善するか。

<対象>
49人の成人市中肺炎患者

<介入>
介入グループ(32名)はフィジカルトレーニングプログラム(ウォームアップ、ストレッチ、骨格筋力トレーニング、コントロールされた速度で歩行15分)を実施。
コントロールグループ(17人)は、呼吸理学療法(パーカッション、vibrocompression、呼吸練習、フリーウォーキング)を実施。
介入期間は連続8日間


<アウトカム>
プライマリーアウトカムは the Glittre ADLテスト
セカンダリーアウトカムはシャトルウォーキングテストの歩行距離、骨格筋力、QOL、息切れ、肺機能、CRP、在院日数
評価は介入前1日と介入後1日目に実施

<結果>
the Glittre ADLテスト、ISWTは、介入グループの方が著明に改善
QOL、息切れ、骨格筋力も介入グループの方が、改善した。
グループ間で差が無かったのは、肺機能、CRP、在院日数

<考察>
入院リハビリテーションプログラムを実施した後の機能的アウトカムの改善は、標準的な呼吸理学療法による改善よりも大きかった。
運動療法プログラムは、運動耐容能、骨格筋力、息切れ、QOLの明らかな効果を導く。

・コントロールグループの内容:標準的な呼吸理学療法を1日50分、8日間実施。
排痰;両側臥位でのパーカッションとバイブレーションを10分ずつ。分泌物の喀出や乾性咳嗽になるまで
呼吸練習;換気増大を目的に実施。腹式呼吸、吸気筋トレーニング
ウォーキング;自己のペースで10分

・介入グループの内容:1日50分を8日間
ウォームアップ;上下肢の運動を5分とストレッチ5分
骨格筋トレ;約25分。セラバンドを用いて、最大筋力の約70%の負荷で、8回を3セット。
それぞれのセットの終了時点で息切れと疲労感をBorgで聴取(4-6が目標)
歩行;10mの平地を15分。ISWTの70%負荷でのendurance shuttle walk testに合わせて実施。
SpO2<84%を下回ったら椅子に座って休憩。
運動強度は、症状(Borgで4-6)もしくは、HRmaxの70%。

2016/12/20

咳介助の方法で効果的なのは徒手介助か、機械介助か

Effect of manually assisted cough and mechanical insufflation on cough flow of normal subjects, patients with chronic obstructive pulmonary disease (COPD), and patients with respiratory muscle weakness

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1746077/

Thorax 2001;56 438:438–444

 

背景

効果的な咳はアシストテクニックによって改善することが示唆されている。徒手的介助による咳と、吸気の機械介助による咳を検討した。

 

方法

生理的な動作と患者自身による徒手的なアシストと、機械的な吸気を29の患者に調査した。(9人健常者8人COPD4人脊柱側彎症による呼吸筋力低下(RMW)8人脊柱側彎症でない呼吸筋力低下)

 

結果

ピークカフフロー(PCF)と咳の呼気量は、健常者における徒手的介助、機械吸気のみ、徒手的介助と機械介助の併用で、増加はなかった。

平均的なPCFは脊柱側彎症のないRMWの患者において徒手的介助もしくは、機械介助の併用で、84L/min144L/minの上昇があり特にこれらのテクニックによる咳の呼出相の改善に反映された徒手的な咳介助と機械的介助の併用はそれぞれのテクニックのみのグループよりもピークの呼気フローが高かった

脊柱側彎症のようなイレギュラーな胸郭と固定化された吸気圧には、効果的な徒手的介助と機械介助はこの対象には困難で、改善は見られなかった。

COPD患者において、徒手介助のみと機械介助の併用はピーク呼気フローでは、144L/min135L/minへ減少

 

結語

徒手的咳介助と機械介助は、脊柱側彎のないRMWの患者において、分泌物の喀出の介助となるべきである

 

・徒手的咳介助の方法:最大咳呼出中に胸郭を圧迫し続ける

・機械的咳介助の方法:20cmH2O-20cmH2Oのを加える

この旧型のカフマシーンを使用した様子。

COPD患者のFEV1.0は平均44%

・典型的な咳のフローとボリューム

A:健常者、B:COPD、C:脊柱側弯症

BとCはかなり低い。咳になってるんだろうか?

・側弯症のない呼吸筋力低下患者の結果。

徒手介助(MAC)機械介助(MI)徒手+機械介助(MI+MAC)での喉咽頭圧

 

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10年以上前の報告だが、咳の強さを高めるなら徒手+機械。単独の方法なら徒手介助の方が効果的であったとのこと。

カフマシーンの設定がもう少し高ければ結果は違うかもしれない。

COPDに限らず、咳の力が落ちてしまった患者の誤嚥性肺炎予防のツールとしてもっと普及していいと思うが。



2016/12/16

身体活動性評価の標準化

 Standardizing the Analysis of Physical Activity in Patients With COPD Following a Pulmonary Rehabilitation Program  

 

CHEST  2014; 146(2):318-3 27 

 

背景

身体活動性の評価方法は広く妥当性がある。この研究では、呼吸リハ後の身体活動性アウトカムの統計的な優位性における分析方法の違いの影響について検討。

 

方法

身体活動性は57COPD患者にアームバンド活動性モニターを呼吸リハの前後3か月装着

アウトカムは、1の歩数(STEPS)中等度以上の活動時間(TMA)平均METs(METs)活動時間(ACT)

週末の影響、評価日数、後処理(ポストプロセッシング)日照時間の影響

 

結果

STEPSとACT(1.6-2.3METs)が最も感度の良いアウトカムだった。

週末を除くと、サンプルサイズが減少した:STEP(83 vs 56)TMA(160 vs 148)METs(251 vs 207)平日4日(STEPSTMA)か5日(METS)で最も低いサンプルサイズになる。

1日8時間未満の装着時間を除くとSTEPSのサンプルサイズが減少(56 vs 51)

日照時間の違いは、重要な交絡因子だった

 

結語

呼吸リハでフォローしている身体活動性の変化を最も評価できるのは、平日の4日で、日中最低8時間装着しており、共変量解析として日照時間の違いを考慮すべきである

 

・安定期COPD に外来リハのみかカウンセリングを加えたものを無作為に実施

身体活動性は連続7日間装着してもらう。

・中等度の身体活動は3METs以上の活動を指す

・57COPDが対象。平均%FEV1.0は46%GOLDステージではⅢが51%いる。平均6MWTは427m

・各活動量の指標で、サンプルサイズが最も小さく、ICCが最も高いは4-5日間

・活動強度が最も高いのはAM7からPM8時

・16の患者は冬に始め、19は春、16が夏、6は秋に開始。日照時間が平均最大20分異なるため、データにも影響があった。

 

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統計手法が難しい。。。

とりあえず、平日4日間のデータで良いのだろうということは分かったけど、表を解読できなかった。

後日ゆっくり読み進めていきたい。



2016/10/12

入院中の高齢者の活動量は低い

Physical activity by elderly patients undergoing inpatient rehabilitation is low: an observational study

 

Aust J Physiother. 2008;54(3):209-13

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18721125

 

目的

入院でリハビリを行った高齢者と地域の高齢者で、身体活動に違いがあるのかを調べた。

 

対象

25の高齢者(81歳)はリハビリを実施し年齢と性別を一致させた地域高齢者(80歳)を集めた。

アウトカムは姿勢活動記録を使って立位で過ごしている時間と頻度を週末を含む連続3日以上記録。

 

結果

入院患者は平均活動時間が1.3時間で、地域高齢者は平均5.5時間と大きい差があった。入院患者の立位時間はセラピーが行われる平日にく(1.6時間)、一般的にセラピーのない週末は1.1時間と少なかった地域高齢者は平日(5.9時間)と休日(4.8時間)に大きな差はなかった平均立位時間は入院患者の方が有意に少なかった

 

結語

入院でリハビリを行っている患者は地域の高齢者よりも活動時間が少なかった。

 

・入院患者の主病名は神経疾患(28%)、筋骨格疾患(36%)、心血管・呼吸器疾患(8%)その他(28%)

・活動時間は、姿勢活動記録計を装着し、総活動時間÷装着日数で算出

・歩行速度(0.62m/s vs 1.19m/s)や歩幅(0.8m vs 1.2m)が入院患者の方が遅く、短い。

・入院患者はフレーム歩行器を76%が使用しており、地域高齢者は88%が何も持たずに歩行

・入院患者が入院前の活動量を質問紙表で調べると、地域高齢者よりも低い活動量であった。また、活動レベルも低かった。

 

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疾患が混在しているし歩行器使用者が多いが、要するに普段から活動量が低い高齢者が入院しているということと、入院しても地域高齢者には及ばなかったということだと思う。

この1時間の活動とは、病院で3単位リハをしてそれ以外はベッドで寝ているという生活が想像できる。

考察にあるが、リハプログラムから日中の活動レベルを上げるという患者の主体的な行動に結びついていないことを示唆しているとのこと。んー、確かに…

リハのためのリハを生活の中に浸透させていくか、大きな課題だと思う。

入院中にどのくらい活動していたら再入院しにくいのだろう。



2016/08/25

徒手療法の効果

COPD患者の肺機能と吸気筋力に対する徒手療法の直接的な効果

International Journal of COPD 2016:11 1353–1357

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4920225/

 

目的

本研究の目的は、COPD患者の肺機能と吸気筋力に効果があるかを検討すること

 

方法

30人の重症COPD(男性22人平均年齢62.4歳)が対象参加した患者は徒手療法を1回行い、短期効果を評価脈拍呼吸数酸素飽和度も測定疲労度と呼吸困難の程度も修正ボルグスケールを使用全ての評価項目は最初の徒手療法の前と直後に測定徒手療法中の患者の呼吸のしやすさをVASで示した

 

結果

FEV1.0FVCVCのが著明に改善最大吸気と呼気圧は徒手療法後に上昇脈拍呼吸数呼吸困難の程度疲労の程度も減少した。

 

結語

1の徒手療法は肺機能、吸気筋力、酸素飽和度をすぐに改善させ、呼吸困難、疲労度、脈拍、呼吸数が減少。徒手療法はCOPD患者の早期動作とモチベーションの改善のための新たな手段として呼吸リハに加えるべきである。

 

対象特性

BMI18.7GOLD3-4

徒手療法の内容

45以内で実施。後頭下減圧、前方/後方から頚部脊椎関節の滑走(ROM?)、胸鎖乳突筋と僧帽筋の筋膜リリース、胸鎖関節の滑走内肋間筋と傍脊柱筋の筋膜リリース、横隔膜リリース肋骨挙上肩甲胸郭関節のモビライゼーション、胸椎関節の滑走

筋膜リリースは、それぞれ3-5分で実施グライディングは各関節30秒を5回実施

 

結果は肺機能も、症状も改善。全ての患者が徒手療法で呼吸が楽になったと答えた。徒手療法はリラックス効果をもたらし、胸郭、胸壁コンプライアンスを改善させると考えられる。

 

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 海外ではあまり徒手療法はされていないと聞いたことがある。どちらかというとセルフストレッチのように自分でできることを指導するとか。

けど、やれば即時効果は得られるのは日本では呼吸リハビリテーションマニュアルにも記載があったと思う。長期効果はやはり無いのかな?

ところで、深層筋の筋膜リリースなんて可能なのか?痩せてるからできるのか?