2024/02/07

IPF急性増悪の予後と関連する因子

Prognostic factors associated with mortality in acute exacerbations of idiopathic pulmonary fibrosis: A systematic review and meta-analysis

Respiratory Medicine Volume 222, February 2024


【背景】
IPF急性増悪は、死亡リスクを増加させるが、どの因子が死亡率を増加させるのかは知られていない。
目的は、IPF急性増悪(AE-IPF)の死亡と関連する因子をレビューすること。

【方法】
AE-IPFと予後因子の関連を報告した論文を対象。
バイアスリスクをQUIPSで評価。

【結果】
35の論文が対象。
ベースラインでの長期酸素療法(aHR2.52)、IPF以外のILDと比べIPFと診断されていること(aHR2.19)がAE-IPFでの死亡リスクが高かった。
HRCT上の拡散パターンは、非拡散パターンと比べ、AE-IPFの高い死亡リスクと関連していた(aHR2.61)。
入院前にコルチコステロイドを使用していること(aHR2.19)、増悪時期の気管支肺胞洗浄(BAL)にて好中球の増加(aHR1.02)は、高い死亡リスクと関連していた。

【解釈】
この結果は、医療者の意思決定や患者の臨床経過を予測するための意味合いを持ち、研究者は、経過を改善するための介入をデザインしたり、ガイドライン作成者は資源の配分についての意思決定をサポートする。