2025/02/01

ILDにおける呼吸リハの生存に対する影響

Impact of pulmonary rehabilitation on survival in people with Interstitial lung disease

Chest2025 Jan 11:S0012-3692(25)00005-4.


【背景】
呼吸リハ(PR)はILD患者に対する有効な介入であるが、生存率に対する効果については明らかになっていない。この研究では、PRを行ったILD患者の生存アウトカムとコントロール群に分けて行われたRCTを比較した
・リサーチクエスチョン
PRに参加したILD患者の生存への影響があるのか?

【方法】
ILDにおけるPRの2つのRCTのデータから比較した。
PR開始から死亡、肺移植、打ち切りまで計算した。
カムランマイヤーとCox回帰分析をPRの生存に対する影響を評価した。
ベースライン評価はPR開始年齢、性別、FVC、6MWD、動作時の最低SpO2、IPFの診断

【結果】
182にんのILD患者(IPF87、男性109、平均年齢69歳、%FVC76%、%TLCO 48%)
死亡率62%、移植は6%、20%が生存し12%がフォローできなかった。
PRを完了した人の平均生存年は6.1年で、対照群は4.7年。しかし、著名な違いはなかった。(log lank p=0.7)
ベースライン変数を調整すると、5年時点で、PRを完了は死亡率が44%低下と関連していた。
10年時点で、PRと対照群では生存率に違いはなかった。

【考察】
ILD患者でPRを行っていると、5年生存に影響しているかもしれない。
PR参加の臨床的な改善と同様に、ILD患者への標準治療としてのPRの実施は、生存に有効な影響を及ぼすかもしれない。