2017/03/31

CAT、CCQ、HADSのMCIDの推定

Responsiveness and MCID Estimates for CAT, CCQ, and HADS in Patients With COPD Undergoing Pulmonary Rehabilitation: A Prospective Analysis.

 

2017 Jan;18(1):53-58.

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27624705

 

背景

呼吸リハは、COPD患者の健康状態と気持ちを向上させる目的はCOPD患者の呼吸リハでのSGRQCATCCQHADSの反応性を検討しCATCCQHADSの臨床的最小有効改善値(MCID)を推定すること。

 

方法

MCIDはSGRQをアンカーにする方法と、分布法にて推定。新たなMCIDをこれまでに言われているものと比較した

新たに推定したMCIDは呼吸リハを行った患者で計算した

 

対象

419COPD患者(男性55.4%)

健康状態の評価(SGRQCATCCQ)は呼吸リハ前後に測定。精神状態はHADSで評価

 

結果

419COPD患者がリハを完了SGRQCATCCQHADSの不安抑うつが著明に改善

新たに推定されたMCIDの範囲は、CAT;-3.8から-1.0CCQ;-0.8から-0.2HADSの不安;-2.0から-1.1HADSの抑うつ;-1.8から-1.4

 

結語

SGRQ、CATCCQHADSは呼吸リハで反応性が得られた。推定したMCIDの範囲はCATが-3から-2点CCQが-0.5から-0.3点HADSの不安が-1.8から-1.3点HADSの抑うつが-1.7から-1.5点

 

・オランダのCOPDコホートを対象

・リハ内容は、教育セッション、心理社会的カウンセリング、監視下運動療法、栄養カウンセリング、作業療法、増悪の管理

・週5回を8週間合計40セッション実施リハ前後で評価を実施

・SGRQ合計点数の変化量と各評価の変化量を比較:最も相関係数が高いのはCCQ、次いでCAT、HADS。

 

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これからすると、HADSが1点改善すれば、臨床的に効果があったとしていいそうな。



2017/03/29

4m歩行速度と6MWD、身体活動性、自己効力感の関係について

Correlations Between Gait Speed, 6-Minute Walk Distance, Physical Activity, and Self-Efficacy in Patients With Severe Chronic Lung Disease

 

Respir Care 2013;58(12):2113–2119

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23696689

 

 

背景

4m歩行速度は高齢患者の機能的耐久性と全体の死亡率と関連しており日々の練習に変換しやすいかもしれない今回4m歩行速度と関連しているアウトカム評価した。

 

方法

70人の患者に4m歩行速度6MWT身体活動性、息切れ、QOL歩行と日常の身体活動に関する自己効力感を測定4m歩行速度は6MWT中の異なる3区間の時間で測定し妥当性を評価

 

結果

対象のうち、COPD患者は51.4%間質性肺炎は38.6%その他呼吸器疾患は10%各評価の平均: 4m歩行速度;0.85±0.21 m/s、6MWD;305±115m身体活動レベル; 1.28±0.17で、重度の身体不活動であった。歩行速度は、測定した3区間に有意差は無かった4m歩行速度は6MWTと著しく相関 (r=0.70, P < .001)。6MWDは4m歩行速度を予測した。4m歩行速度から予測できる指標は、息切れ、自己効力感QOL身体活動性であった。

 

結語

4m歩行速度は、著明にそして独立して6MWDと関連しており慢性呼吸器疾患患者の6MWDの代わりとなり得る妥当簡単なものかもしれない。歩行速度は、6MWT全体を通して著明に安定しおり、4m歩行速度のような省略した歩行テストの妥当性を示した

 

・歩行の自己効力感の評価:6MWT中の歩行の自己効力感をリッカードスケールで評価1-7の項目をそれぞれ1-5点で回答項目はそれぞれ、具体的な距離で質問(フットボールのフィールドや市街地の1ブロックなど)

・身体活動性の自己効力感:最小の身体活動性についてリッカードスケールで評価5項目の質問に1-5点で回答

質問内容は、"どの程度自信をもって毎日の身体活動をしていますか""外に行きたくない時でも活動的にしているか" "疲れていたり疲労感を感じている時でも活動的にしているか" "軽度の痛みや軽度の呼吸器症状があるときでも活動的にしているか" "抑うつ的であったり、心配事があったりストレスがある時でも、活動的にしているか"

→サイトに実際の評価表あり。

 

4m歩行テストの評価方法:4mのコースで行い通常の歩行速度で歩行"3,2,1、GO"の合図で計測をはじめ対象者の片足が完全にゴールラインを超えるまでの時間を計測

 

 

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4m歩行速度は以前から6MWTの代わりになり得ると言われていて、確かに相関係数も高いので、6MWTをできない患者や重症患者にとっては、敷居の低い評価なので、参考にできると思う。

運動時の心肺機能に関しては、比べられないとは思うけど。



2017/03/27

誤嚥性肺炎の既往がある高齢者に発声練習をした

Independent exercise for glottal incompetence to improve vocal problems and prevent aspiration pneumonia in the elderly:  A randomized controlled trial

 

2016 Oct 14

 

http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/0269215516673208?url_ver=Z39.88-2003&rfr_id=ori:rid:crossref.org&rfr_dat=cr_pub%3dpubmed

 

目的

声門閉鎖不全の高齢者に発声練習を行った効果を検討すること

 

方法

60歳以上誤嚥もしくは嗄声がある、内視鏡で声帯萎縮による声門閉鎖が不十分であるとされた者が対象

無作為に介入グループとコントロールグループに分けた。

介入グループはDVDで発生の方法について説明を受けた。

最大表音時間を声門閉鎖の指標として評価。6か月間の肺炎の発症患者数を2グループ間で比較した。

 

結果

543人の患者が対象259人は介入グループ284人はコントロールグループ

介入グループの60、コントロールグループの75人はトライアルを完了できなかった

介入グループは199人(平均73.9歳)、コントロールグループは209人(平均73.3歳)が6か月間のトライアルを完了

介入グループは最大表音時間が著しく延長。

介入グループのうち2人は肺炎で入院コントロールグループは18人が入院し、有意差がった。

 

結語

発声練習は、声帯の内転運動を引き起こし、声門閉鎖不全を改善した。肺炎による入院数を減少させた。

 

・国立病院機構グループの10施設で行われた研究。

・選択基準は60歳以上、嗄声がある、声門閉鎖不全による誤嚥、声帯萎縮

・除外基準は、外科手術、発生ができない、ポリープや腫瘍、急性感染症など

 

・発声練習の方法

1.椅子に座り、両手でシートの横をつかむ

2.1-10まで大きな声で数える声を出しているシートをしっかりと引上げ、息を吸うときはリラックスする

3.朝晩に2セットずつ1日合計4セット行う。1セットあたり30秒で行う。

・ポイント

発声と椅子を引き上げる動作を同調させること。

発声中は同じ力で引き揚げ続けること。

それぞれの数時はおよそ0.3-0.5秒で発声し、次の数を言うまではリラックスする。

このような短時間の発声で、候咽頭窩の収縮と上肩甲骨の安定が得られる。

 

・発声時間の評価

「あー」と息継ぎなしにどれだけ長く発声できるかで、5グループに分けたA5秒以下、B5-10秒C10-15秒D15-20秒E20秒以上

 

・各グループ6カ月のトライアル後発声時間が有意に延長している。

 

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日本人の高齢者を対象にした報告。

よく話をすることがある人は、もしからしたら、誤嚥しにくいのかも。

 



2017/03/25

ARDS後5年間の身体機能障害

Functional Disability 5 Years after Acute Respiratory  Distress Syndrome

 

N Engl J Med 2011;364:1293-304.

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21470008

 

 

背景

急性呼吸促迫症候群(ARDS)から生存した患者の5年間の問診と評価のデータから、いくつかの詳細な結果を得た。

 

方法

109人のARDSの生存者をICU退院から3,6,12か月後と2,3,4,5年後に評価したそれぞれの評価で、問診と評価を行った。

評価項目:肺機能検査6MWT、安静時運動時の酸素化胸部画像QOL健康サービスの利用状況

 

結果

5年後6MWDの中央値は436mSF-36のPCS(身体的満足度)は41点

より若い患者は、高齢患者よりも回復が大きかったが、5年間で身体機能の予測レベルの通常(normal)までに回復したグループは無かった。

肺機能は通常か、通常に近かった。

患者は5年間の医療コストの増加と共存していた。

 

結語

運動制限、身体的・精神的後遺症、QOLの低下コストや健康サービス利用の増加が、重症肺疾患の重要な遺産である。

 

ARDS発症時の年齢中央値は44歳83%は全くないもしくは1つの併存症があり83%はフルタイムで仕事をしている。

・肺炎と敗血症がARDSの共通したリスクファクターであった。

・経過

ICU退室後5年で、中央値6MWDは436mで、年齢性別による予測距離の76%であり、運動能力は継続して低下していた。

SF-36のPCSは6MWDと相関していた

ICU退室後5年で21人が死亡5年後生存していた患者の83%は復職復職した患者の大多数は退院後2年で復職している。

・医療コストは3-5年で50006000ドル3年まで上昇し、4,5年目は維持。併存症が2つ以上になると医療コストが増加

 

 

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ICU在室日数が平均40日ということで、ICU-AWの影響もあるのかも。早期離床や早期介入ができれば、身体機能の低下を最低限に防げるか。



2017/03/23

βブロッカーは増悪の減少と関連している

β-Blockers are associated with a reduction in COPD exacerbations

 

Thorax 2016;71:8–14.

 

http://thorax.bmj.com/content/early/2015/08/17/thoraxjnl-2015-207251

 

背景

いくつかの後方視研究で、βブロッカーを使用しているCOPD患者は急性増悪の頻度が減少し死亡率が低くなると示唆されている重症COPDで在宅酸素(HOT)をしている患者への使用には有害かもしれないという懸念が

 

方法

GOLDの分類でstage2-4のCOPD患者を対象に調査重症の増悪回数と合計をβブロッカー使用によってグループで比較負の2項回帰分析を使用して縦断的に解析

 

結果

3464人の患者が対象フォロー期間の中央値は2.1年βブロッカー使用は増悪回数の合計と重症増悪の回数の低さと強く関係していた

GOLDのstage3と4で在宅酸素を利用している患者でも、βブロッカーの使用は増悪の回数の減少と重症増悪の減少と関連していた

増悪の減少は、GOLD stegeBで最も大きかった。βブロッカー使用は全原因の死亡率に差は無かった

 

結語

βブロッカーは、気流閉塞の重症度に関わらず、COPD増悪の減少と著しく関係

していた。この結果は、無作為化プラセボコントロール試験で検証されるべきである。

 

・増悪の定義は、呼吸器症状の悪化により抗菌薬もしくは全信ステロイドの投与される。入院が必要とされた場合は重症の増悪と判断。

・平均年齢66.8歳、平均%FEV1.0 50.3%

・βブロッカー使用しているほうが、循環器疾患の割合が多い。

・βブロッカーの使用は、最初の重症増悪までの期間が長かった。最初の増悪の期間への影響は無かった。

 

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心拍数が高いと、運動制限になるし、運動制限因子におそらく循環器疾患の影響もあるのだろう。薬剤はお医者さんの判断だけど、情報を提供できるようにモニタリングすることが重要。



2017/03/22

COPD患者の身体活動性と生活環境の関係

Socio-environmental correlates of physical activity in patients with chronic obstructive pulmonary disease (COPD)

 

 Thorax 2017;0:1–7.

 

http://thorax.bmj.com/content/early/2017/03/01/thoraxjnl-2016-209209.long

 

背景

COPD患者の身体活動レベルの減少の原因についての研究は少なく生物学的要因の制限がある。

 

目的

社会環境要因(犬の散歩祖父母近隣の貧困住宅周辺の緑化住宅近隣の緑とのスペース)と身体活動性の量と強度の関係を評価すること。

 

方法

5つのカタルーニャ自治区のCOPD患者410人が対象。犬の散歩と祖父母であるかは質問で聴取。近隣の貧困は国勢調査の都市脆弱性インデックスで評価、周辺の緑化は衛星によって標準化されたインデックスで評価し、周辺の自然環境は、住んでいる場所の周囲300m以内のスペースとした。

身体活動性は、Ⅰ週間、加速度計で評価。中等度から高度の身体活動(MVPA)と毎分の加速の程度(VMU)を評価

 

結果

対象の85%が男性平均年齢69歳%FEV1 56%年齢性別社会背景、息切れ、運動耐容能、不安を補正した直線回帰モデルにて、犬の散歩は、MVPAの時間の増加(18分/日)と身体活動強度が増加祖父母である(9分/日)も同様に増加した。

近隣の貧困、緑化や自然環境は身体活動性と関係していなかった。

 

結後

犬の散歩と祖父母であることはCOPD患者の身体活動量と強度の増加と関係していた

 

・質問で、犬を飼っていますかと聞き、yesであれば、犬の散歩をしますかと質問

・孫がいますか?と質問し、yesであれば、孫の世話をしますか?と質問

 

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とても"人間的な"結果で興味深い。

ただ、"歩きましょう"と言うよりも"犬の散歩を続けましょう"とか、"孫とたくさん遊びましょう"と伝えるほうが、結果的に身体活動性は高まるかもしれない。

きっと、きれいな景色が近くにあっても見飽きるんだろう。

その人にあった指導を考えることを再認識。



2017/03/21

COPD増悪入院中の有酸素運動の評価

Assessment of Aerobic Exercise Adverse Effects during COPD Exacerbation Hospitalization

 

. 2017; 2017: 5937908.

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28265180

 

 

背景

COPD増悪入院後の有酸素運動は、呼吸筋力骨格筋力耐久性活動性の向上、息切れの軽減などの効果があり推奨されている。これまでの研究では、無酸素性の活動がCOPD増悪で入院中の患者に有効であると示されているしかし、COPD増悪入院中の有酸素性身体活動の、実現の可能性や安全性についての情報は少ない

 

目的

COPDで増悪入院した患者の有酸素運動中のバイタルサインを評価すること

 

方法

11COPD患者が対象(63%が女性平均年齢65歳%FEV1.0 34.3%)

有酸素運動は入院後72時間以内にトレッドミル運動を実施。スピードは6MWTの結果から算出

バイタルサインは運動前後で測定。

 

結果

活動中の収縮期血圧(SBP)は125,2から135,8へ上昇

呼吸数は20.9回から24,2回へ上昇

SpO2は93.8%から88,5%へ減少

有酸素運動の強度として考えられる心拍数は、運動終了時には99.2bpmから119.1bpmの範囲であり、最大心拍数の76%に近づいた

 

結語

COPD増悪で入院後72時間以内の有酸素運動安全に実施された。

 

・患者選択基準はCOPDと診断されており、入院が必要な状態を重症の増悪と定義

・除外基準は、Glasgow scoreが15点未満、息切れのBorgが7点以上、不安定な心疾患活動制限血行動態不安定人工呼吸管理

 

・入院24時間以内に、患者背景、喫煙歴、Charlson index体組成を評価

入院48時間後にすべての患者が6MWT肺機能検査を行い、BODE indexを算出

・入院72時間後に、トレッドミルでの有酸素運動を15分行った。

・運動内容は、6MWTの結果から速度をkm/hへ変換。運動中5分おきにBorgで息切れを聴取そのとき3以下であれば、傾斜を1ポイントずつ加える

・トレーニング中SpO2が85%以下であれば酸素吸入を実施

 

・すべての患者が15の有酸素運動を完了した。

平均のトレッドミル速度は1.9km/hで0.7°の傾斜

 

 

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入院後2日目に6MWTを実施できれば、トレッドミル歩行をやっても問題なかったという結果。

入院後の早期離床が安全にできるということが言いたいことかな。



慢性気道分泌物の貯留がある複数の疾患に機械的咳介助を行う効果

Effects of Mechanical InsufflationExsufflation on Respiratory Parameters for Patients With Chronic Airway Secretion Encumbrance
 
CHEST 2004; 126:774–780
 
 
<目的>
様々な病因による慢性換気不全患者にMI-Eの効果と耐久性を分析すること。
 
<対象>
ALS13人重症COPD9人その他神経筋疾患7人で、慢性気道分泌物が喀出困難でSpO2の低下がある。
 
<介入>
MI-Eのは15cnH2O30cmH2O40cmH2Oでそれぞれの患者に3秒の吸気と4秒の呼気を行う。を6回のサイクルを1回とし合計3回実施した。
 
<方法>
呼吸インダクタンスプレチスモグラフィ(RIP)とMI-E中のSpO2を測定PCFと息切れ(Borg scale)を最初のトライアル前と最後のトライアル後に測定
 
<結果>
平均SpO2は全患者で改善PCF中央値はALSと神経筋疾患で向上し、息切れは神経筋疾患とCOPDで改善呼吸パターンの特性はどの患者でもMI-E後の悪化は無かった吸気フローの制限はALSにおいて、最も高いMI-Eで減少していた。
 
<結語>
閉塞性疾患患者において、良い耐久性と身体的改善を示した。MI-Eが幅広い患者に非侵襲的な換気補助となり得る可能性を示した
 
MI-Eの設定:15/-15cmH2O30/-30cmH2O40/-40cmH2Oで、6回実施
・吸気3、呼気4秒
 


2017/03/17

握力はウィーニング困難の予測因子である

Handgrip Strength Predicts Difficult Weaning But Not Extubation Failure in Mechanically Ventilated Subjects

 

Respir Care 2015;60(8):1097–1104

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25759461

 

背景

MRCスケールによって分類された筋力低下は、人工呼吸器からの離脱の遅れと関連している。この研究では、握力がウィーニングのアウトカムの予測となるか評価した

 

方法

1年間の前向き研究2つの大学病院の2つのICUで実施対象は、成人で人工呼吸器を少なくとも48時間装着していおり、ウィーニングの基準を満たしている患者。握力はハンドヘルドダイナモメーターを使用してSBT(spontaneous breathing trial:自発呼吸試験)の前に測定治療者は、握力のことは知らずにガイドラインに基づいて抜管した。

 

結果

84人の患者が対象(平均年齢66歳)最初の評価で、平均の握力はウィーニングの国際ガイドラインのアウトカムと強い関連があったウィーニングが簡単(握力 20kg)困難(12kg)、延長した(6kg)人工呼吸器からの離脱時間とICU在室日数は握力が弱いほど長かった

多変量解析にて、COPDの既往性別最初のSBT時点の握力が、ウィーニングの困難もしくは遷延と関係していた抜管後48時間以内の再挿管や予定外の非侵襲換気などの抜管失敗は、92例中14回あり、失敗率は15%だった。握力抜管アウトカムの関連は無かった。

 

結語

握力で評価した筋力低下は、人工呼吸器ウィーニングとICU在室日数の難しさや遷延と関連していた。しかし、抜管アウトカムとの関連は無かった

 

 

・握力評価:できるだけ立位に近い姿勢で、上腕中間位肘90度屈曲3回測定して最良を採用

・筋力低下は、ICU-AWの握力の基準を採用(男性11未満女性7未満)

 

・平均BMI25ICU入院理由;急性呼吸不全ショック昏睡中毒など。敗血症は58人(68.2%)

・平均ICU在室日数13日

・ウィーニングと握力の関係:簡単だった;20kg困難だった;12kg継続;6kg

 

 

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握力以外を見てみると、在室日数や人工呼吸管理の日数が長いほど、抜管困難例が多く、ICU-AW状態になっている。

早期離床で筋力を落とさないようにすることが、リハ職の仕事かな。



2017/03/15

脊髄損傷患者の呼吸筋力と咳の力の関係

Longitudinal association between respiratory muscle strength and cough capacity in persons with spinal cord injury: An explorative analysis of data from a randomized controlled trial.

 

J Rehabil Med 2015; 47: 722–726

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26074331

 

目的

脊髄損傷者の呼吸筋力と咳の能力の関係について縦断的に評価すること。

 

対象

リハ開始4週間後に評価し、最初の評価から9週間後と17週間後退院から1年後に測定

ピークカフフロー(PCF)をスピロメーターで測定

最大吸気圧(MIP)呼気圧(MEP)も測定

 

結果

MIPとMEPは両方ともPCFと有意に関連していた

MIPが10cnH2O高くなるとPCFが0.32L/s増加し、

 

MEPが10cmH2O高くなると0.15L/s増加した。

 

MIPとPCFの関係はMEPとPCFよりも強かった

 

結語

呼吸機能に障害のある脊髄損傷患者において、呼吸筋力の向上は咳の能力の改善と関連していた。

 

・評価は、4週間のリハ後(T0)T0の9週間後(T1)T0の17週間後(T2)退院後1年後(T3)のタイミングで評価T0のあと、無作為に呼吸筋トレーニングを行うグループ(T0からT1の)とコントロールグループに分けられた

PCFの測定は自発の咳を8回行い、最良を採用

 

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呼吸筋力の増加からPCFの変化量を出していたが、じゃあ呼吸筋力を鍛えればPCFが上がって合併症を防げるのかな?どのくらいの筋力が必要かとかあれば、目標設定しやすいなと。



2017/03/14

IPFの呼吸パターンと息切れの関連

Breathing pattern and breathlessness in idiopathic pulmonary fibrosis: An observational study

Respirology (2016) 21, 344–349

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26597757

 

背景

特発性肺線維症(IPF)は肺機能の減少と息切れの増加が進行する特徴がある。目的はIPF患者の肺機能と安静時呼吸パターンと息切れの程度の関係を検討すること。

 

方法

31人のIPFと17人の健常者の肺機能テスト2分間の安静時呼吸を行った。IPFコホートはFVCと一酸化炭素拡散能力に基づく重症度で階層化した。

 

結果

IPFは高い1回換気量(Vt)を示した(Vt=0.22L)最重症のIPFは分時換気が上昇吸気と呼気のタイミングに違いは無かったIPFにおいて、FVCのうちVtの占めるの割合は15%近く高かったこれらの変化は、息切れの自覚症状の増強と相関していた

 

結語

IPFは疾患の重症度が悪化すると呼吸の深さも増加していた。IPFによる肺機能と息切れの変化は1回の呼吸パターンの変化と関連していた

 

・1回換気と肺機能は 座位で2分間マウスピースを通して呼吸

・疾患の重症度は性別(G)年齢(A)身体機能(P)(%FVCと%DLCO)によるGAP indexで軽症中等症重症に分けた

・息切れの評価はThe Denver interstitial lung disease breathlessness scoreを使用。高スコアは息切れが強い。

 

IPFのFVE(%FVC)は軽症3.10L(104%)中等症2.52L(78%)重症2.42L(72%)

Vtと分時換気量(VE)は重症になるに従って増加呼吸数は変わらず

    =疾患が重症化すると深い呼吸パターンになる。

・最大吸気フローと呼気フローは重症になると上昇。最大フローになるまでの時間は、健常者と比べて早い。

・呼吸困難が増強すると、FVCのうちVtの占める割合が増加

当然、苦しくなると自覚症状として現れる。

 

 

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肺活量が2Lある(%FVCが70%台)を維持できているうちは、呼吸数ではなく、一回換気量の増大で換気を維持していた

呼吸数での代償も必要になるのはどれくらいの重症度からだろうか。



高齢COPD患者の急性増悪中のリハ(運動)の効果

Efficacy of a respiratory rehabilitation exercise training package in hospitalized elderly patients with acute exacerbation of COPD: a randomized control trial

2015 Aug 27;10:1703-9.

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4555970/

 

背景

COPDの急性増悪(AE)は症状の急な悪化が特徴である。これまでの研究ではCOPDの呼吸リハの効果が検討されているが、高齢の急性増悪に関してトレーニングが無かったり不安定期については検討されていない。

 

目的

急性増悪で入院中の高齢COPD患者に対して、呼吸リハの効果(息切れ、、運動耐容能、痰の喀出)を検討すること。

 

方法

無作為化研究。61人の入院している高齢AECOPD患者を対象(介入グループ30人コントロールグループ31人)介入グループはトレーニングを週2回1回10-30分4日間実施評価はベースラインと4日間終了時点で比較

 

結果

全患者がスタディを完了した(平均年齢70歳、平均BMI24)介入グループは、コントロールグループよりも、息切れ、咳が軽減し、運動耐容能と痰の喀出が改善した。4日間の介入で、位木々入れ、痰の喀出、運動耐容能著しく改善した。

 

結語

高齢AECOPD患者の入院呼吸リハの効果として、症状の軽減とケアの効果を高める可能性があることを示唆した

 

・台湾の大学病院での介入。

・介入グループは通常ケアと教育に加えて運動を実施。コントロールグループは通常ケアと教育のみ。通常ケアはバイタル、症状の観察と栄養状態評価。

・介入グループは6つの構成からなるリハを実施1)疾患の自覚:専門医が胸部レントゲンを使って患者と家族にAECOPDについて説明 2)排痰 3)口すぼめ呼吸練習 4)上肢運動と深呼吸 5)歩行練習 6)栄養管理や健康についての教育

・頻度は最低週21回10分で実施

・4日間の介入で息切れ、咳、運動耐容能が有意に改善、痰の喀出難も軽減していた。

 

 

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急性増悪中の介入で改善したと。なぜ4日だったのか。。治療との兼ね合いとか在院日数とかかな?

呼吸困難や咳の軽減は治療効果もあると思うので、どこまでがリハの効果なのか分からないけど、離床するのはリハ職の強みだから、効果を出していかないとなあ。



2017/03/09

呼吸リハの成功と失敗の予測因子

Predictors of success and failure in pulmonary rehabilitation

 

Eur Respir J 2006; 27: 788–794

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16481381

 

目的はCOPDの呼吸リハが成功する要因と失敗する要因を同定すること。患者はMRCで分類した。

 

対象は74の安定期COPD患者(平均年齢68歳)MRCグレード1,2が21人3,4が29人5が24人平均FEV1.0は1.1L評価項目は大腿四頭筋力6MWD、Brief Assessment Depression Cards 、SGRQドロップアウトと反応(SGRQが4点改善するか6MWDが54m増加)の予測因子をロジスティック回帰分析で検討

 

51の患者が本研究をクリア。39人(77%)は6MWDかSGRQのどちらかで臨床的に著しい改善を示したベースラインの変数は、反応の予測因子として弱かったMRCのグレード別で著しい違いがあった。グレード1,2と3,4の患者のみ改善

していた。抑うつは非抑うつの患者と比べて、ドロップアウトのリスク因子であった。

 

ベースラインの状態は、リハの反応性を予測するには弱かったが、MRC息切れスケールでグレード5の患者は、グレード4以下の患者と比べて効果が小さかった。ドロップアウトのリスクは抑うつの強い患者であった。

 

 

・リハプログラムの内容は、7週間以上実施週に2回の外来リハ1回1時間の運動と教育セッション

・自宅での20分以内運動プログラムを週に5回実施。

・リハの完了は、14回のうち10回は参加することで判断。(10回未満はドロップアウト)

・74人中、23がドロップアウトした。理由は、医療的でない理由、呼吸器疾患、呼吸器以外の疾患。呼吸困難感の悪化はドロップアウトの理由と関係なかった。

・アウトカムの変化量a)6MWD b)大腿四頭筋力 c)SGRQ d)抑うつ

・4つの変数(大腿四頭筋力喫煙歴SGRQ抑うつ)で、ドロップアウトと完了のグループで違いがあった:相関は高くなかった

 

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呼吸困難感は参加してもらえて継続できれば軽減できる。継続のためには環境や喫煙などその他の部分をケアしていくことがドロップアウトを少なくできるかもしれない。



2017/03/08

新たな運動様式の検討 ‐下り坂歩行練習‐

Physiological responses during downhill walking: A new exercise modality for subjects with chronic obstructive pulmonary disease?

 

Chronic Respiratory Disease 2015, Vol. 12(2) 155–164

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25758676

 

大腿四頭筋の低頻度での疲労(LFF:易疲労性?)は、運動によって改善される。健常者において、下り坂歩行(Downhill Walking:DW)によってもたらされる遠心性筋収縮は筋に対して高い負荷を与え、平地歩行(Level Walking:LW)と比べて低い代謝コストで行われる。

 

目的は、COPD患者において、DWの大腿四頭筋LFFと代謝コストを検討すること

 

10人の対象(平均年齢67歳 %FEV1.0 51%)がDWを実施DWでは体重の10%の重りを持つ(DWL)ようにし、無作為に実施大腿四頭筋力(TWqpot)はそれぞれの歩行後に測定筋損傷はそれぞれの歩行前と24時間後に測定(クレアチンキナーゼ:CKをマーカーとした)換気量(VE)と酸素摂取量(VO2)はそれぞれの歩行中呼気ガス分析を実施

 

DWとDWLは結果としてLWと比べて筋力が低下していた。CKはDWとDWLのみに24時間後の上昇が見られた。DWとDWLはLWと比べて低いVEとVO2を示した

 

DWは大腿四頭筋力のLFF改善や心肺負荷コストが低い事と関連していた更にDWでの胸部負荷はこれらの効果が得られなかった。

 

・下りの傾斜は10%、歩行速度は6MWTの75%、時間はできるだけ長く20を目標に(最低15分)

DWLはDWと同様のセッティングで体重の10%の重りをベストに入れて着用(負荷量を増加させる目的で)

LWはトレッドミルで傾斜をつけずに歩行

・必要であればサイドバーを持っても良い。

 

・アウトカム測定:大腿四頭筋力をそれぞれの歩行前15分後40分後に測定

・歩行中は呼気ガス分析を実施。

・大腿四頭筋力はDWで15%減少DWではLFFが強く表れていた。

大腿四頭筋力の変化:a)平地歩行 b)下り坂歩行 c)負荷付き下り坂歩行

 

DWとDWLは平地歩行よりもVO2とVEが低かった

 

 



2017/03/06

呼吸困難のきっかけには前頭前皮質が関連している。

Dyspnea-Related Cues Engage the Prefrontal Cortex

-Evidence From Functional Brain Imaging in COPD -

 

CHEST  2015; 148(4): 953-961

 

http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0012369215502845

 

背景

呼吸困難感はCOPDの活動制限の主な原因である。環境的なきっかけ(階段を上る状況など)が呼吸困難と関連しており、身体活動を始める前から呼吸困難のトリガーになっているかもしれない。今回の検討では、脳の活動がこのようなきっかけによって異なるかをCOPDと健常グループで比較し、患者においては感情機序の結びつきを反映していると仮説した。

 

方法

機能的MRI(FMRI)を使用して41人のCOPD患者と40人の年齢をマッチさせた健常者の呼吸困難による脳の反応を調べた。併せて、自己記入の質問表のスコアとFMRIの関連を調べた

 

結果

COPD患者は内側前頭前野皮質と前方帯状皮質に活動が見られ、VASと相関していた。この活動は患者の抑うつ疲労感、息切れの警戒心の質問への回答と独立して相関していた前方島皮質外側前頭前野皮質楔前部の活性化とVASの息切れスケールが相関していたが、質問とは関連がなかった

 

結語

今回の結果は、脳の感情機能回路がCOPDの息切れの発現関連している重要な解釈がなされ、抑うつ疲労感警戒心によって活性化していた目立った反応が高められたのは、慢性疼痛や喘息の症状の増強と関連しており、COPDでも同じようなメカニズムが確認されるかもしれないことを示唆していた。

 

・対象は呼吸リハを提供されている40以上の軽症から中等症のCOPD患者

MRIでスキャン中に対象者へ無作為に呼吸困難のきっかけに関連した言葉を伝えた

これらの言葉を確認して、どの程度息切れを感じるか不安感を感じるかをVASで測定

・運動機能の評価は修正シャトルウォーキングテスト(MSWT)で実施

COPD患者はMRI中の言葉によって、呼吸困難を強く感じており、息切れの不安も同様に強く感じていた

 

COPD患者のMRIで息切れ(VAS scale)と関連していた部位:内側前前野、前島皮質外側前前皮質前帯状皮質楔前部

 

 

・健常者のMRIで息切れ(VAS scale)と関連していた部位:前頭前野、前島皮質被殻尾状核角回、縁上上前頭回

 

COPDと健常者で比較:共通して左脳の前島皮質が反応COPDのほうが左脳の内側前前野前帯状皮質が強く反応健常者では対照的に角回、縁上上前頭、楔前部が反応

 

 

・抑うつ、疲労感と内側前前野外側前前皮質前帯状皮質の活動に負の相関。

 

 

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情動系と呼吸が関係しているという証拠になるかな。

脳の解剖や機能について誰か解説してほしい。。。泣 

 



2017/03/02

疲労感や疲労感の強さのアウトカムへの影響

The Effect of Fatigue and Fatigue Intensity on Exercise Tolerance in Moderate COPD

 

Lung (2016) 194:889–895

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27549363

 

背景

疲労感はCOPDでよく見られる症状のひとつである。しかし、疲労感の機能障害への影響についてはあまり知られていない。運動耐容能における疲労感と疲労強度の影響をその他の要因を調整し多変量解析と息切れの比較をした。

 

方法

119人の患者中等症から重症のCOPD(38%が女性平均年齢66歳)

評価項目はMRC、Manchester COPD fatigue scale (MCFS) 、Borg Scale6MWD

CES-D(抑うつスケール)SGRQBODE index肺機能血ガス全身炎症マーカー、 fat-free mass index (FFMI)。

 

結果

MCFSで測定した疲労感は、6MWDと関連しており、22%が妥当な結果であった。6MWT終了時点でのボルグスケールで2点以上の増加があった患者の割合は、疲労感が33%、息切れで50%疲労感と息切れの両方は23%に見られた

6MWT前後の疲労のスコアは6MWDと負の相関があった。

 

結語

中等症の安定期COPDにおいて、疲労感は、息切れ同じように、機能障害を加速させるものかもしれない。

 

・疲労感の評価のMCFSとは、身体的認知心理社会的な疲労感を総合して評価点数は0-54点で、高得点は疲労感が強いことを表す。

6MWDをBODEindexのベースと運動機能低下の指標として350mをカットオフとした。

6MWT前後でのボルグスケールを聴取2点の変化が呼吸困難の改善のMCIDとされている。

・全身炎症マーカーはTNF-α、IL-6CRPを採用

MCFSと6MWDに高い負の相関がった。(疲労感が強いと6MWDが短い)

6MWTでのボルグスケールが2点以上の増加があった患者は、6MWD短く重症COPDで抑うつ傾向QOLが悪化していた

 

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"Fatigue"って日本語でいうところの"だるさ"や"倦怠感"も含まれるみたい。

下肢に限定したFatigueも関連していそう。



2017/03/01

CPAPがCOPD患者の吸気予備量を増加させた

Continuous positive airway pressure increases inspiratory capacity of COPD patients

 

Respirology.2008 May;13(3):387-93.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18399861

 

目的

過膨張は吸気予備量(IC)を減少させ、状態安定に関わらずCOPD患者に見られるCPAPは過膨張を減少させる可能性がある。

目的は、安定期COPD患者のICを増加させるかを検討すること。

 

方法

21の安定期COPD患者を対象(9人は気腫型12人は気管支炎型)CPAPは4cmH2O,

7cmH2O,11cmH2O5分間実施それぞれのCPAPトライアル前後にFVCとSVCを測定3つのレベルでCPAPを行った結果ICが最も減少していたを見つけ更に2cmH2Oでのトライアルも追加して行った。それぞれの患者に、最良のCPAP( best CPAP)レベルを最もよかったICと関連している圧を1つ決めた

 

結果

15の患者でICとSVCが増加平均IC変化量は159ml平均SVC変化量は240ml気腫型の3人の患者で平均IC変化量は216ml気管支炎型の6人の患者ではICの増加は見られなかった

 

結語

最良の個別のCPAPは安定期COPD患者特に気腫型の患者においてICの増加が得られた

 

CPAPのインターフェイスはフェイスマスクFiO2は0.21(ルームエアー)だがSpO2が90%を下回る場合は最大0.5まで増加し

CPAPは4cmH2Oから開始7cmH2O11cmH2Oを試した

・もし、ICがこの3種類の圧で減少したら、2cmH2Oでのトライアルを行い、ICを増加させる最も低いCPAPを検討した

・研究プロトコル

 

best CPAPは最もICが増加したとしたもし、全てのトライアルでICが減少した場合は、最も減少が少ないとした。

・平均年齢63歳、BMI27.3、FEV1.0 0.98L(40.7%Predicted)、FVC  2.18L

 

・最初からICが高い患者にCPAPをするとICが減少していた。

 

・Best CPAPの前後で比較すると、CPAP後のICは同じレベルになっていた。

 

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Best CPAPの圧がどれくらいだったか見当たらなかったが、気腫型の方が改善が大きいというのは納得。エアートラッピングへの対処として機械換気を利用するのも対応のひとつ。