2017/03/29

4m歩行速度と6MWD、身体活動性、自己効力感の関係について

Correlations Between Gait Speed, 6-Minute Walk Distance, Physical Activity, and Self-Efficacy in Patients With Severe Chronic Lung Disease

 

Respir Care 2013;58(12):2113–2119

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23696689

 

 

背景

4m歩行速度は高齢患者の機能的耐久性と全体の死亡率と関連しており日々の練習に変換しやすいかもしれない今回4m歩行速度と関連しているアウトカム評価した。

 

方法

70人の患者に4m歩行速度6MWT身体活動性、息切れ、QOL歩行と日常の身体活動に関する自己効力感を測定4m歩行速度は6MWT中の異なる3区間の時間で測定し妥当性を評価

 

結果

対象のうち、COPD患者は51.4%間質性肺炎は38.6%その他呼吸器疾患は10%各評価の平均: 4m歩行速度;0.85±0.21 m/s、6MWD;305±115m身体活動レベル; 1.28±0.17で、重度の身体不活動であった。歩行速度は、測定した3区間に有意差は無かった4m歩行速度は6MWTと著しく相関 (r=0.70, P < .001)。6MWDは4m歩行速度を予測した。4m歩行速度から予測できる指標は、息切れ、自己効力感QOL身体活動性であった。

 

結語

4m歩行速度は、著明にそして独立して6MWDと関連しており慢性呼吸器疾患患者の6MWDの代わりとなり得る妥当簡単なものかもしれない。歩行速度は、6MWT全体を通して著明に安定しおり、4m歩行速度のような省略した歩行テストの妥当性を示した

 

・歩行の自己効力感の評価:6MWT中の歩行の自己効力感をリッカードスケールで評価1-7の項目をそれぞれ1-5点で回答項目はそれぞれ、具体的な距離で質問(フットボールのフィールドや市街地の1ブロックなど)

・身体活動性の自己効力感:最小の身体活動性についてリッカードスケールで評価5項目の質問に1-5点で回答

質問内容は、"どの程度自信をもって毎日の身体活動をしていますか""外に行きたくない時でも活動的にしているか" "疲れていたり疲労感を感じている時でも活動的にしているか" "軽度の痛みや軽度の呼吸器症状があるときでも活動的にしているか" "抑うつ的であったり、心配事があったりストレスがある時でも、活動的にしているか"

→サイトに実際の評価表あり。

 

4m歩行テストの評価方法:4mのコースで行い通常の歩行速度で歩行"3,2,1、GO"の合図で計測をはじめ対象者の片足が完全にゴールラインを超えるまでの時間を計測

 

 

---------------------------

4m歩行速度は以前から6MWTの代わりになり得ると言われていて、確かに相関係数も高いので、6MWTをできない患者や重症患者にとっては、敷居の低い評価なので、参考にできると思う。

運動時の心肺機能に関しては、比べられないとは思うけど。