Correlations Between Gait Speed, 6-Minute Walk Distance, Physical Activity, and Self-Efficacy in Patients With Severe Chronic Lung Disease
Respir Care 2013;58(12):2113–2119
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23696689
背景
4m歩行速度は高齢患者の機能的耐久性と全体の死亡率と関連しており、日々の練習に変換しやすいかもしれない。今回、4m歩行速度と関連しているアウトカムを評価した。
方法
70人の患者に4m歩行速度、6MWT、身体活動性、息切れ、QOL、歩行と日常の身体活動に関する自己効力感を測定。4m歩行速度は、6MWT中の異なる3区間の時間で測定し、妥当性を評価。
結果
対象のうち、COPD患者は51.4%、間質性肺炎は38.6%、その他呼吸器疾患は10%。各評価の平均: 4m歩行速度;0.85±0.21 m/s、6MWD;305±115m、身体活動レベル; 1.28±0.17で、重度の身体不活動であった。歩行速度は、測定した3区間に有意差は無かった。4m歩行速度は6MWTと著しく相関 (r=0.70, P < .001)。6MWDは4m歩行速度を予測した。4m歩行速度から予測できる指標は、息切れ、自己効力感、QOL、身体活動性であった。
結語
4m歩行速度は、著明にそして独立して、6MWDと関連しており、慢性呼吸器疾患患者の6MWDの代わりとなり得る妥当で簡単なものかもしれない。歩行速度は、6MWT全体を通して著明に安定しており、4m歩行速度のような省略した歩行テストの妥当性を示した。
・歩行の自己効力感の評価:6MWT中の歩行の自己効力感をリッカードスケールで評価。1-7の項目を、それぞれ1-5点で回答。項目はそれぞれ、具体的な距離で質問(フットボールのフィールドや市街地の1ブロックなど)
・身体活動性の自己効力感:最小の身体活動性についてリッカードスケールで評価。5項目の質問に1-5点で回答。
質問内容は、"どの程度自信をもって毎日の身体活動をしていますか"、"外に行きたくない時でも活動的にしているか" "疲れていたり疲労感を感じている時でも活動的にしているか" "軽度の痛みや軽度の呼吸器症状があるときでも活動的にしているか" "抑うつ的であったり、心配事があったり、ストレスがある時でも、活動的にしているか"
→サイトに実際の評価表あり。
・4m歩行テストの評価方法:4mのコースで行い、通常の歩行速度で歩行。"3,2,1、GO"の合図で計測をはじめ、対象者の片足が完全にゴールラインを超えるまでの時間を計測。
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4m歩行速度は以前から6MWTの代わりになり得ると言われていて、確かに相関係数も高いので、6MWTをできない患者や重症患者にとっては、敷居の低い評価なので、参考にできると思う。
運動時の心肺機能に関しては、比べられないとは思うけど。