Predictors of success and failure in pulmonary rehabilitation
Eur Respir J 2006; 27: 788–794
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16481381
目的はCOPDの呼吸リハが成功する要因と失敗する要因を同定すること。患者はMRCで分類した。
対象は74人の安定期COPD患者(平均年齢68歳)MRCグレード1,2が21人、3,4が29人、5が24人。平均FEV1.0は1.1L。評価項目は大腿四頭筋力、6MWD、Brief Assessment Depression Cards 、SGRQ。ドロップアウトと反応(SGRQが4点改善するか、6MWDが54m増加)の予測因子をロジスティック回帰分析で検討。
51人の患者が本研究をクリア。39人(77%)は6MWDかSGRQのどちらかで臨床的に著しい改善を示した。ベースラインの変数は、反応の予測因子として弱かった。MRCのグレード別で著しい違いがあった。グレード1,2と3,4の患者のみ改善
していた。抑うつは非抑うつの患者と比べて、ドロップアウトのリスク因子であった。
ベースラインの状態は、リハの反応性を予測するには弱かったが、MRC息切れスケールでグレード5の患者は、グレード4以下の患者と比べて効果が小さかった。ドロップアウトのリスクは抑うつの強い患者であった。
・リハプログラムの内容は、7週間以上実施、週に2回の外来リハ。1回1時間の運動と教育セッション。
・自宅での20分以内の運動プログラムを週に5回実施。
・リハの完了は、14回のうち10回は参加することで判断。(10回未満はドロップアウト)
・74人中、23人がドロップアウトした。理由は、医療的でない理由、呼吸器疾患、呼吸器以外の疾患。呼吸困難感の悪化はドロップアウトの理由と関係なかった。
・アウトカムの変化量a)6MWD b)大腿四頭筋力 c)SGRQ d)抑うつ
・4つの変数(大腿四頭筋力、喫煙歴、SGRQ、抑うつ)で、ドロップアウトと完了のグループで違いがあった:。相関は高くなかった。
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呼吸困難感は参加してもらえて継続できれば軽減できる。継続のためには環境や喫煙などその他の部分をケアしていくことがドロップアウトを少なくできるかもしれない。