The Effect of Fatigue and Fatigue Intensity on Exercise Tolerance in Moderate COPD
Lung (2016) 194:889–895
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27549363
背景
疲労感はCOPDでよく見られる症状のひとつである。しかし、疲労感の機能障害への影響についてはあまり知られていない。運動耐容能における疲労感と疲労強度の影響をその他の要因を調整し、多変量解析と息切れの比較をした。
方法
119人の患者、中等症から重症のCOPD(38%が女性、平均年齢66歳)。
評価項目は、MRC、Manchester COPD fatigue scale (MCFS) 、Borg Scale、6MWD
、CES-D(抑うつスケール)、SGRQ、BODE index、肺機能、血ガス、全身炎症マーカー、 fat-free mass index (FFMI)。
結果
MCFSで測定した疲労感は、6MWDと関連しており、22%が妥当な結果であった。6MWT終了時点でのボルグスケールで2点以上の増加があった患者の割合は、疲労感が33%、息切れで50%、疲労感と息切れの両方は23%に見られた。
6MWT前後の疲労のスコアは6MWDと負の相関があった。
結語
中等症の安定期COPDにおいて、疲労感は、息切れと同じように、機能障害を加速させるものかもしれない。
・疲労感の評価のMCFSとは、身体的、認知、心理社会的な疲労感を総合して評価。点数は0-54点で、高得点は疲労感が強いことを表す。
・6MWDをBODEindexのベースと運動機能低下の指標として350mをカットオフとした。
・6MWT前後でのボルグスケールを聴取。2点の変化が呼吸困難の改善のMCIDとされている。
・全身炎症マーカーはTNF-α、IL-6、CRPを採用。
・MCFSと6MWDに高い負の相関があった。(疲労感が強いと6MWDが短い)
・6MWTでのボルグスケールが2点以上の増加があった患者は、6MWDが短く、重症COPDで、抑うつ傾向、QOLが悪化していた。
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"Fatigue"って日本語でいうところの"だるさ"や"倦怠感"も含まれるみたい。
下肢に限定したFatigueも関連していそう。