Continuous positive airway pressure increases inspiratory capacity of COPD patients
Respirology.2008 May;13(3):387-93.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18399861
目的
過膨張は吸気予備量(IC)を減少させ、状態安定に関わらずCOPD患者に見られる。CPAPは過膨張を減少させる可能性がある。
目的は、安定期COPD患者のICを増加させるかを検討すること。
方法
21人の安定期COPD患者を対象(9人は気腫型12人は気管支炎型)。CPAPは4cmH2O,
7cmH2O,11cmH2Oで5分間実施。それぞれのCPAPトライアル前後にFVCとSVCを測定。3つのレベルでCPAPを行った結果ICが最も減少していた圧を見つけ、更に、2cmH2Oでのトライアルも追加して行った。それぞれの患者に、最良のCPAP( best CPAP)レベルを最もよかったICと関連している圧を1つ決めた。
結果
15人の患者でICとSVCが増加。平均IC変化量は159ml、平均SVC変化量は240ml。気腫型の3人の患者で平均IC変化量は216ml。気管支炎型の6人の患者では、ICの増加は見られなかった。
結語
最良の個別のCPAPは安定期COPD患者、特に気腫型の患者においてICの増加が得られた。
・CPAPのインターフェイスはフェイスマスク。FiO2は0.21(ルームエアー)だが、SpO2が90%を下回る場合は最大0.5まで増加し。
・CPAP圧は4cmH2Oから開始、7cmH2O、11cmH2Oを試した。
・もし、ICがこの3種類の圧で減少したら、2cmH2Oでのトライアルを行い、ICを増加させる最も低いCPAP圧を検討した。
・研究プロトコル
・best CPAPは最もICが増加した圧とした。もし、全てのトライアルでICが減少した場合は、最も減少が少ない圧とした。
・平均年齢63歳、BMI27.3、FEV1.0 0.98L(40.7%Predicted)、FVC 2.18L
・最初からICが高い患者にCPAPをするとICが減少していた。
・Best CPAPの前後で比較すると、CPAP後のICは同じレベルになっていた。
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Best CPAPの圧がどれくらいだったか見当たらなかったが、気腫型の方が改善が大きいというのは納得。エアートラッピングへの対処として機械換気を利用するのも対応のひとつ。