Sit-to-stand test: Performance and determinants across the age-span
Isokinet Exerc Sci (IF: 0.474; Q3). 2010;18(4):235-240.
起立テスト(STS)は下肢筋力の評価として妥当であり、高齢者の評価で広く用いられている。
この研究の目的は、
1)青年と成人で5回起立テストを検討すること
2)等尺性膝伸展筋力(筋力とトルク)、年齢、性別、体重とパフォーマンスの関係を検討する事
対象
地域に在住している111人の女性と70人の男性(14-85歳)
5回起立テストは標準的なひじ掛けのない椅子を使用
膝伸展筋力はベルトで固定してハンドヘルドダイナモメーターで測定、膝伸展トルクはBiodex ダイナモメーターを使用
結果
5回起立の平均タイムは6秒(20-29歳)から10.8秒(80-85歳)の範囲であった
50-85歳の集団において、5回起立タイムと膝伸展筋力(r = -0.388 to -0.634)と年齢(r = 0.561 and 0.466)と性別 (r = 0.182 and 0.276)が、相関を示した。
多変量回帰モデルにおいて、膝伸展筋力は5回起立パフォーマンスの最も優れた説明変数であったが、年齢も影響していた。
体重と身長、性別は5回起立パフォーマンスの説明変数には含まれなかった。
今回の結果から、5回起立タイムは下肢筋力を反映するが、パフォーマンスは年齢やその他の要因の影響を考慮して解釈すべきである。
※5回起立テストの方法
43㎝のひじ掛けの無い椅子を使用
できるだけ素早く5回起立を繰り返す
"go"の掛け声とともに開始し、5回目に立った後座るまでの時間を計測((SPPB原法では5回目の立位までのため注意)
2回実施し、より速いタイムを採用