survival after pulmonary rehabilitation in patients with COPD: impact of functional exercise capacity and its changes
International Journal of COPD 2016:11 2671–2679
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27822029
背景
6分間歩行距離(6MWD)の呼吸リハでの変化がCOPD患者の生存に影響するかは十分明らかになっていない。この研究では、COPD患者の5年生存率をベースラインの6MWDと呼吸リハ後の6MWDの変化から求めた。
患者は12週間の外来呼吸リハに参加し、5年間追跡を完了し、生存を確認した。生存についてはベースラインの6MWD(6MWDi)とリハ後の6MWD(Δ6MWD)4つのグループに分けて分析した。カプラン-マイヤーとログランク解析を使用。Cox回帰モデルは死亡率の交絡因子を特定した。
423人の患者が対象(平均%FEV1.0 43%、年齢65歳、6MWDi381m)。生存率は、グループ1からグループ4になるにつれて徐々に低下。6MWDiが350m以上で、Δ6MWDが30m以上改善していると、生存と強く関係していた。グループ1と比べると、死亡リスクはグループ2、3、4で増加していた。
6MWDが短く、呼吸リハ後に30m以上の改善が少ないCOPD患者は、5年後の生存率が悪いことと関係していた。
・ベルギーの大学病院で外来呼吸リハを行っているCOPD患者が対象
・6MWDで4グループに分けて検証(グループ1: 6MWDi≧350 m かつ Δ6MWD ≧30 m、グループ2:6MWDi ≧350 m かつ Δ6MWD <30 m、グループ3:6MWDi <350 m かつ Δ6MWD ≧30 m、グループ4:6MWDi <350 m かつ Δ6MWD <30 m).
・6MWDi のカットオフを350mにしたのは、COPDの死亡との関連で感度、特異度が最も良かったから、Δ6MWDの30mは、MIDで示されているから。
・評価項目は肺機能、漸増心肺負荷試験、6MWT、筋力、CRDQ、併存症
・呼吸リハプログラムは、6か月のプログラムで前半3か月を強化プログラム、後半3カ月はメンテナンスプログラムとした
・呼吸リハの反応性は前半3か月の変化を対象
・前半3か月は、週3回の高強度の有酸素運動と抵抗運動を上下肢に実施。その後の3か月は、頻度を週2回にして継続するようにした
・ベースラインの特性で、3か月のリハを完了したものは、運動耐容能(6MWDm運動負荷試験)、筋力が異なっていた。肺機能、筋力、運動耐容能、QOLがベースラインで高いと、6MWDも良好であった。
・メンテナンスプログラムに移行した患者の割合は、グループ1と3が多かった。
・グループ1から4になるに従って、徐々に生存率が低下していた
・単変量解析にて、死亡の予測と関連していたのは、6MWDiと30m以上の変化、その他の運動評価が強く影響していた
・多変量解析では、年齢、肺機能、最大酸素摂取量、筋力と運動負荷の変化、6MWDi、Δ6MWDが死亡率と強く関係していた。
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複合的な評価(BODE indexやADO index)と比べると、どっちが生存予測として優れているんだろうか。