High-intensity versus low-intensity non-invasive ventilation in patients with stable hypercapnic COPD: a randomised crossover trial
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20388753
Thorax 2010;65:303-308
背景
従来型の低強度で非侵襲的陽圧換気(NPPV)を実施し、安定期高CO2のCOPD患者への生理的硬効果と臨床的効果は限定的である。
目的
高強度でNPPVを実施することが、夜間低換気のコントロールにおいて低強度NPPVよりも優れているかを明らかにすること。
方法
無作為化クロスオーバー試験。高強度(平均IPAP28.6mbar)と低強度(平均IPAP14.6mbar)に分けて、6週間、17人の安定期重症高CO2血症のCOPD患者に実施。
高強度はControlled Ventilation 低強度はAssisted Ventilation。
結果
2人は拒否し、2人はドロップアウトしたため、13人の患者が対象。高強度NPPVは平均治療効果が96ml.高強度NPPVの夜間PaCO2の治療効果はー9.2mmHg. 日中NPPVの使用は低強度と比べて高強度NPPVで改善していた(平均使用時間3.6時間/日)。加えて、ベースラインと比較して、高強度NPPVでのみ動作時息切れ、日中PaCO2、FEV1、VC、the Severe Respiratory Insufficiency Questionnaire Summary Scoreが改善していた。
結語
高強度NPPVは重度高CO2血症COPD患者に許容でき、従来よりも良い結果をしめした。夜間低換気のコントロールにおいて低強度NPPVが広く使用されている。高強度NPPVはこれらの患者の新たな治療オプションとなりえる。
・患者は無作為に高強度→低強度か低強度→高強度のどちらかに割り当てられた
・入院中にNPPV導入に成功したら退院し、6週間自宅にてNPPVを使用
・次に、モードを変更し、再び6週間自宅にて実施
・評価は、肺機能、Pimax、6MWT、HRQOL、酸素療法中の動脈血
・NPPVは加温加湿器付きを使用。IPAPを40mbarまで上がるように設定。
・高強度NPPVはアシストコントロールモードを使用。高強度NPPVはPaCO2が下がるような最大圧までIPAPを段階的に上げていく。
・低強度NPPVはプレッシャーサポートを使用し、IPAP14-16mbar、バックアップの呼吸数は8回/分とした。
・I:E比は1:2でセットしたが、患者の耐久性を見ながら修正していった。
・高強度NPPV:IPAP 28.6mbar、EPAP 4.5mbar
・低強度NPPV:IPAP 14.6mbar、EPAP 4.0mbar
・夜間PaCO2は高強度にしたほうが、PaCO2の低下が大きい
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NPPVの設定の単位が見慣れない単位でどの程度の強度なのかイメージしにくい。とりあえず圧をしっかりかけたほうが、換気が保たれていたらしい。睡眠の質はどうなんだろうか。
NPPVの名称やモードや単位など会社によって違って、いつも混乱する。大人の事情がからむみたいだが、そろそろ統一してくれないだろうか。