J Thorac Dis (IF: 2.9; Q3). 2020 Mar;12(3):1041-1055.
【背景】
IPFは息切れや運動耐容能低下と関連した進行性の疾患である。
このシステマティックレビューの目的は、IPF患者にたいして、運動耐容能向上、息切れ改善、HRQOL改善を目的に呼吸リハの運動介入のエビデンスを統合すること。
【方法】
MEDLINE, Embase, CENTRAL, SPORTDiscus, PubMed and PEDroで2019年1月に検索。
検索は、
1)対象:IPFもしくはILD
2)介入:有酸素運動、レジスタンストレーニング、呼吸筋トレーニングのいずれかを行っている
3)アウトカム:運動耐容能、息切れ、HRQOL、
二人のレビュアーが独立してタイトル、アブストラクト、本文を検索。
研究の質をDowns and Black checklistを使用して評価し、メタアナリシスを行った
【結果】
1677文献が検出され、14文献が解析対象。362人がトレーニング実施、95人がコントロール群。
運動耐容能は6MWD、最大酸素摂取量、最大運動負荷、定常負荷による持続時間で評価。これらが、運動(有酸素運動、呼吸練習、吸気筋トレーニング)後に改善したかをコントロール群と比較。
息切れスコアは、有酸素運動と呼吸練習後に改善。
HRQOLも、有酸素運動単独もしくは呼吸練習と併用にて改善。
有酸素運動単独もしくは、吸気筋トレもしくは呼吸練習と併用すると、運動耐容能は向上。
【考察】
呼吸練習は、IPF患者の息切れとHRQOLの改善に向けた運動療法を補完する。