Support Care Cancer (IF: 3.6; Q3). 2017 Mar;25(3):983-999.
【目的】
肺がん患者の身体活動(PA)をサポートすることは、エビデンスや臨床ガイドラインで支持されているにも関わらず、臨床的な実践まで至っていない。
このレビューの目的は、患者、介助者、医療者の視点から、肺がん患者が身体活動に参加するための障壁と実現要因(enablers)を検証すること。
【方法】
対象:MEDLINE、EMBASE、CINAHL、Scopus、Cochraneで文献検索。
肺がん患者のPAのための障壁や実現要因を評価した文献で、査読ありの英語論文
【結果】
26文献(横断研究9件、症例4件、質的研究11件)、患者1074人、介助者23人、医療者169人が対象。
・PAの障壁
患者要因;身体的耐久性、症状、併存症、元々座りがちな生活スタイル、心理的影響、目的適合性(目的がない?)
医療者要因;情報を伝える時間と知識
環境要因;サービスへのアクセス、リソース、治療介入のタイミング
・enabler
医療者や介助者からの行動変容への意見や励まし
【考察】
肺がん患者における、PAの障壁やenablerについてのレビューを行った。
症状、併存症、ライフスタイル、感情、環境要因が、患者側の要因であった。
これらの要因は、肺がん患者のPAを向上させるための試みにおいて、適切な介入や臨床サービスを提供する際に考慮すべきである。