2022/01/09

消化器がん術前身体活動:術後6MWD回復率を予測

Preoperative physical activity predicts postoperative functional recovery in gastrointestinal cancer patients

Disabil Rehabil (IF: 3.03; Q1). 2021 Jun 24;1-6.


【目的】
消化器がん患者の術前身体活動(PA)と術後の機能回復の関係について検討すること

【方法】
前向き研究
大腸、胃がん手術を行った101人の患者が対象
プライマリーアウトカム:6MWD減少率(術後6MWD-術前6MWD/術前6MWD*100(%))を機能回復の指標とした
6MWD減少率の中央値で2群に分けた。中央値以上(=減少していない群)と中央値以下(=減少群)
IPAQ-short versionで術前PAと安静時間を評価
多変量ロジスティクス回帰分析で、術後機能回復を予測する因子を同定した

【結果】
術前PA(OR3.812、95%CI 1.326-10.956)、術前6MWD(OR1.006、95%CI 1.002-1.011)、CRP(OR4.138、95%CI 1.383-12.377)、合併切除(OR3.425、95%CI 1.101-10.649)は、術後機能回復と関連していた

【考察】
術前PAは消化器がん手術を行った患者の術後回復を予測した。
術前PAと術後機能回復の関係については明らかになっていなかった。術前PAが術後機能回復を予測することを示した。
術前PAが低い患者は、術後経過を注意深く観察する必要がある。
術前PAが低い患者は、術後機能低下を予防するために術後リハビリテーションを強化する必要がある。