Physical Performance Measures in the Clinical Setting
J Am Geriatr Soc (IF: 4.155) 2003 Mar;51(3):314-22.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12588574
<目的>
歩行速度と3種類の下肢機能評価が高齢者の12か月以内の入院、健康状態、機能低下を予測するかをけんとうすること。
<方法>
65歳以上の高齢者487人が対象。下肢機能評価は、高齢者の疫学研究で用いられる歩行速度、椅子からの起立、タンデムバランスを含むものを使用。
<結果>
歩行速度のみと評価バッテリーは入院を予測した。歩行速度が遅い(<0.6m/s)者の41%は少なくとも1回は入院していた。対照的に、中程度(0.6-1.0m/s)と速い(>1.0m/s)者は、合わせて26%が入院していた。
下肢評価バッテリーは機能低下と健康状態の悪化を予測した。パフォーマンス評価のみにセルフレポートを加えるとより予測精度が高まった。
<考察>
歩行速度と身体機能評価は簡便で定量的に将来の入院リスクや健康状態、身体機能の低下を予測した。
身体機能評価は高齢者をスクリーニングするために、簡単にアクセスできる”バイタルサイン”として重要かもしれない。
2019/06/10
2019/06/09
COPD患者のリハの効果をSPPBで評価
An evaluation of the short physical performance battery following pulmonary rehabilitation in patients with chronic obstructive pulmonary disease
BMC Research Notes2018,11:348
https://bmcresnotes.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13104-018-3458-7
<目的>
呼吸リハ前後のCOPD患者の身体機能を評価する簡便な指標が求められる。
目的は、4週間の呼吸リハを行ったCOPD患者のSPPBスコアの変化を評価すること。
ベースラインのSPPBと運動耐容能(6MWD)、息切れ(mMRC)、疾患特異的QOL(CAT)、肺機能(%FEV1.0)の関連の検討と、呼吸リハでSPPBスコアの変化とこれらの評価の変化に関連があるかを検討した。
<結果>
45人のCOPD患者が最終解析に参加。呼吸リハによってSPPBスコアは向上した(平均1.2点アップ)
ベースラインのSPPBスコアと運動耐容能 (r = 0.50, p < 0.001)、息切れ(r = − 0.45, p = 0.003)に中等度の相関を認めたが、肺機能やQOLは関連が無かった。
SPPBスコアの変化は、運動耐容能や息切れの変化と関連していなかった。
SPPBは、COPD患者の身体機能を評価する指標として有効かもしれない。
・ノルウェーで4週間入院呼吸リハプログラムを行った患者が対象
・採用基準は、COPDと診断されている、インフォームドコンセントに署名可能、質問が理解できる
・除外基準は、COPD増悪中、運動できない、パフォーマンスに影響のある併存症がある
・天井効果を最小限にするために、ベースラインでSPPB12点(満点)の患者も除外
・リハ内容は、個別とグループでの筋力、持久力トレーニング、多職種による教育セッション
・GOLDⅡ-Ⅲが多い(合わせて78%)、6MWD388m、CAT22点
・リハは少なくとも週2-3回の介入
・SPPBスコアは、9.9点⇒11.1点と改善。項目別では、4m歩行速度と5回起立で有意な改善
BMC Research Notes2018,11:348
https://bmcresnotes.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13104-018-3458-7
<目的>
呼吸リハ前後のCOPD患者の身体機能を評価する簡便な指標が求められる。
目的は、4週間の呼吸リハを行ったCOPD患者のSPPBスコアの変化を評価すること。
ベースラインのSPPBと運動耐容能(6MWD)、息切れ(mMRC)、疾患特異的QOL(CAT)、肺機能(%FEV1.0)の関連の検討と、呼吸リハでSPPBスコアの変化とこれらの評価の変化に関連があるかを検討した。
<結果>
45人のCOPD患者が最終解析に参加。呼吸リハによってSPPBスコアは向上した(平均1.2点アップ)
ベースラインのSPPBスコアと運動耐容能 (r = 0.50, p < 0.001)、息切れ(r = − 0.45, p = 0.003)に中等度の相関を認めたが、肺機能やQOLは関連が無かった。
SPPBスコアの変化は、運動耐容能や息切れの変化と関連していなかった。
SPPBは、COPD患者の身体機能を評価する指標として有効かもしれない。
・ノルウェーで4週間入院呼吸リハプログラムを行った患者が対象
・採用基準は、COPDと診断されている、インフォームドコンセントに署名可能、質問が理解できる
・除外基準は、COPD増悪中、運動できない、パフォーマンスに影響のある併存症がある
・天井効果を最小限にするために、ベースラインでSPPB12点(満点)の患者も除外
・リハ内容は、個別とグループでの筋力、持久力トレーニング、多職種による教育セッション
・GOLDⅡ-Ⅲが多い(合わせて78%)、6MWD388m、CAT22点
・リハは少なくとも週2-3回の介入
・SPPBスコアは、9.9点⇒11.1点と改善。項目別では、4m歩行速度と5回起立で有意な改善
2019/05/31
進行したがん患者への運動で倦怠感が軽減
Physiotherapy programme reduces fatigue in patients
with advanced cancer receiving palliative care: randomized
controlled trial
Support Care Cancer (2017) 25:2899–2908
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28508278
<目的>
がん関連倦怠感(CRF)は、進行したがん患者に共通してみられる共通した症状であり、QOLを低下させる。目的は、理学療法プログラムがCRFやその他の症状に対する効果を評価すること。
<方法>
無作為化試験にて実施。60人の患者が進行したがんと診断され、緩和ケアを受けている。無作為に治療群(30人)と対照群(30人)に無作為に分けて検討。
治療は、週3回を2週間。内容は、自動運動、筋膜リリース、PNFテクニック。
対照群は運動は行わない。
アウトカムは、Brief Fatigue Inventory (BFI)、Edmonton Symptom
Assessment Scale (ESAS)、満足度スコア。
<結果>
運動プログラムは、倦怠感の重症度や日常機能への影響におけるBFIスコアが著明に軽減した。
対照群では、BFIスコアは変化しなかった。さらに、理学療法プログラムは、患者自身のwell-beingを向上させ、疼痛や眠気、食欲不振や抑うつのような合併症の強度も軽減した。
満足度スコアの分析でも、ポジティブな結果が得られた。
<考察>
自動運動、筋膜リリース、PNFを用いた理学療法プログラムは、緩和ケアを受けている進行したがん患者に対して、疲労感やその他の症状に有効である。
この結果は、理学療法がCRFマネジメントの方法として安全で有効な方法であることを示唆した。
・介入内容
自動運動(上下肢運動)、筋膜リリース、PNFtechnic
・理学療法は同じセラピストが担当。
・評価は介入時に同時に評価(週3回)
・疲労感の軽減は1週間を超えたあたりから自覚されている傾向に。
with advanced cancer receiving palliative care: randomized
controlled trial
Support Care Cancer (2017) 25:2899–2908
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28508278
<目的>
がん関連倦怠感(CRF)は、進行したがん患者に共通してみられる共通した症状であり、QOLを低下させる。目的は、理学療法プログラムがCRFやその他の症状に対する効果を評価すること。
<方法>
無作為化試験にて実施。60人の患者が進行したがんと診断され、緩和ケアを受けている。無作為に治療群(30人)と対照群(30人)に無作為に分けて検討。
治療は、週3回を2週間。内容は、自動運動、筋膜リリース、PNFテクニック。
対照群は運動は行わない。
アウトカムは、Brief Fatigue Inventory (BFI)、Edmonton Symptom
Assessment Scale (ESAS)、満足度スコア。
<結果>
運動プログラムは、倦怠感の重症度や日常機能への影響におけるBFIスコアが著明に軽減した。
対照群では、BFIスコアは変化しなかった。さらに、理学療法プログラムは、患者自身のwell-beingを向上させ、疼痛や眠気、食欲不振や抑うつのような合併症の強度も軽減した。
満足度スコアの分析でも、ポジティブな結果が得られた。
<考察>
自動運動、筋膜リリース、PNFを用いた理学療法プログラムは、緩和ケアを受けている進行したがん患者に対して、疲労感やその他の症状に有効である。
この結果は、理学療法がCRFマネジメントの方法として安全で有効な方法であることを示唆した。
・介入内容
自動運動(上下肢運動)、筋膜リリース、PNFtechnic
・理学療法は同じセラピストが担当。
・評価は介入時に同時に評価(週3回)
・疲労感の軽減は1週間を超えたあたりから自覚されている傾向に。
2019/05/14
SPPBのMCD(1点)
Meaningful Change and Responsiveness in Common Physical Performance Measures in Older Adults
J Am Geriatr Soc (IF: 4.155) 2006 May;54(5):743-9.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16696738
<目的>
身体機能評価とそれら評価の反応性について最小の有効改善値を推定すること。
<デザイン>
最小有効変化を決めるためにディストリビューション、アンカーを用いて分析。
地域高齢者と亜急性脳卒中生存者の臨床試験データを使用。
<対象>
筋力トレーニング試験を実施した移動能力制限のある高齢者(n=100)
介入試験を行った亜急性脳卒中患者(n=100)
地域高齢者の前向きコホート(n=492)
<評価>
歩行速度、SPPB、6MWT、自己評価活動性。
<結果>
最も最小の有効改善値の幅(most small meaningful change)は、
歩行速度:0.04-0.06m/s
SPPB:0.27-0.55点
6MWD:19-22m
最も実用的な推定変化(most substantial change)は
歩行速度:0.08-0.14m/s
SPPB:0.99-1.34点
6MWD:47-49m
<考察>
最良の最小変化値は、歩行速度は約0.05m/s、SPPBは約0.5点、6MWDは20m
実用的な変化は、歩行速度は約0.10m/s、SPPBは1点、6MWDは50mであった.
臨床使用において、SPPBを除いて、歩行速度と6MWDにおいて、著明な変化と最小の変化が得られた。
これらの測定は、有効な変化を探索するための十分なサンプルサイズを提示した。
J Am Geriatr Soc (IF: 4.155) 2006 May;54(5):743-9.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16696738
<目的>
身体機能評価とそれら評価の反応性について最小の有効改善値を推定すること。
<デザイン>
最小有効変化を決めるためにディストリビューション、アンカーを用いて分析。
地域高齢者と亜急性脳卒中生存者の臨床試験データを使用。
<対象>
筋力トレーニング試験を実施した移動能力制限のある高齢者(n=100)
介入試験を行った亜急性脳卒中患者(n=100)
地域高齢者の前向きコホート(n=492)
<評価>
歩行速度、SPPB、6MWT、自己評価活動性。
<結果>
最も最小の有効改善値の幅(most small meaningful change)は、
歩行速度:0.04-0.06m/s
SPPB:0.27-0.55点
6MWD:19-22m
最も実用的な推定変化(most substantial change)は
歩行速度:0.08-0.14m/s
SPPB:0.99-1.34点
6MWD:47-49m
<考察>
最良の最小変化値は、歩行速度は約0.05m/s、SPPBは約0.5点、6MWDは20m
実用的な変化は、歩行速度は約0.10m/s、SPPBは1点、6MWDは50mであった.
臨床使用において、SPPBを除いて、歩行速度と6MWDにおいて、著明な変化と最小の変化が得られた。
これらの測定は、有効な変化を探索するための十分なサンプルサイズを提示した。
2019/05/10
肺がん術後早期離床のアドヒアランスとアウトカムの関係
In-Hospital Mobilization, Physical Fitness, and Physical Functioning After Lung Cancer Surgery.
Ann Thorac Surg (IF: 3.779) 2019 Jan 25.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30690020
<背景>
臨床的経験や理論的検討事項とは別に、肺がん切除術後の患者の機能的な回復と関連した入院中のプロトコルのアドヒアランスレベルに関するエビデンスは不足している。
目的は、1)入院モビライゼーションプロトコルのアドヒアランスと退院時の身体機能の関係について、2)術後6週間、3ヵ月の身体機能を退院時の身体機能から予測できるかを検討すること。
<方法>
肺がん切除術を行った62人の患者が対象。病院でのプロトコルのアドヒアランスは記録から収集。身体機能は、術前と退院時の握力、30秒起立テスト、6MWT。
患者記入の身体機能は、SF-36の身体機能スコアを使用。
直線回帰分析で交絡因子を調整し、関連を分析した。
<結果>
プロトコルの順守レベルは、独立して、退院時の握力、起立テスト、6MWTと著明に関連していた。
退院時の握力と6MWTは、術後6週と3ヵ月のSF-36身体機能を予測した。
起立テストは、6週間時点のSF-36身体機能を唯一予測した。
<考察>
肺がん切除術後の準適切化された術後モビライゼーションは、退院時の身体機能にネガティブに影響した。
今回の結果は、術後早期モビライゼーションプロトコルのアドヒアランスの重要性を強調した。
退院時の身体機能測定は、退院後リハビリテーションが必要な患者を選択するための情報を提供できるかも知れない。
ーーーーーーーーー
プロトコルからの逸脱は、術後アウトカムに影響する。
Ann Thorac Surg (IF: 3.779) 2019 Jan 25.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30690020
<背景>
臨床的経験や理論的検討事項とは別に、肺がん切除術後の患者の機能的な回復と関連した入院中のプロトコルのアドヒアランスレベルに関するエビデンスは不足している。
目的は、1)入院モビライゼーションプロトコルのアドヒアランスと退院時の身体機能の関係について、2)術後6週間、3ヵ月の身体機能を退院時の身体機能から予測できるかを検討すること。
<方法>
肺がん切除術を行った62人の患者が対象。病院でのプロトコルのアドヒアランスは記録から収集。身体機能は、術前と退院時の握力、30秒起立テスト、6MWT。
患者記入の身体機能は、SF-36の身体機能スコアを使用。
直線回帰分析で交絡因子を調整し、関連を分析した。
<結果>
プロトコルの順守レベルは、独立して、退院時の握力、起立テスト、6MWTと著明に関連していた。
退院時の握力と6MWTは、術後6週と3ヵ月のSF-36身体機能を予測した。
起立テストは、6週間時点のSF-36身体機能を唯一予測した。
<考察>
肺がん切除術後の準適切化された術後モビライゼーションは、退院時の身体機能にネガティブに影響した。
今回の結果は、術後早期モビライゼーションプロトコルのアドヒアランスの重要性を強調した。
退院時の身体機能測定は、退院後リハビリテーションが必要な患者を選択するための情報を提供できるかも知れない。
ーーーーーーーーー
プロトコルからの逸脱は、術後アウトカムに影響する。
登録:
投稿 (Atom)
-
The Clinical Utility of the Functional Status Score for the Intensive Care Unit (FSS-ICU) at a Long-Term Acute Care Hospital: A Prospective...
-
SPPB評価方法 https://www.nia.nih.gov/research/labs/leps/short-physical-performance-battery-sppb 1.バランス A.立位保持 足をそろえて立位を10秒保持する 腕や膝を使って、バラ...
-
Estimation of Minimal Clinically Important Difference in EQ-5D Visual Analog Scale Score After Pulmonary Rehabilitation in Subjects With COP...