2019/06/09

COPD患者のリハの効果をSPPBで評価

An evaluation of the short physical performance battery following pulmonary rehabilitation in patients with chronic obstructive pulmonary disease

BMC Research Notes2018,11:348

https://bmcresnotes.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13104-018-3458-7

<目的>
呼吸リハ前後のCOPD患者の身体機能を評価する簡便な指標が求められる。
目的は、4週間の呼吸リハを行ったCOPD患者のSPPBスコアの変化を評価すること。
ベースラインのSPPBと運動耐容能(6MWD)、息切れ(mMRC)、疾患特異的QOL(CAT)、肺機能(%FEV1.0)の関連の検討と、呼吸リハでSPPBスコアの変化とこれらの評価の変化に関連があるかを検討した。

<結果>
45人のCOPD患者が最終解析に参加。呼吸リハによってSPPBスコアは向上した(平均1.2点アップ)
ベースラインのSPPBスコアと運動耐容能 (r = 0.50, p < 0.001)、息切れ(r = − 0.45, p = 0.003)に中等度の相関を認めたが、肺機能やQOLは関連が無かった。
SPPBスコアの変化は、運動耐容能や息切れの変化と関連していなかった
SPPBは、COPD患者の身体機能を評価する指標として有効かもしれない。


・ノルウェーで4週間入院呼吸リハプログラムを行った患者が対象
・採用基準は、COPDと診断されている、インフォームドコンセントに署名可能、質問が理解できる
・除外基準は、COPD増悪中、運動できない、パフォーマンスに影響のある併存症がある
・天井効果を最小限にするために、ベースラインでSPPB12点(満点)の患者も除外
・リハ内容は、個別とグループでの筋力、持久力トレーニング、多職種による教育セッション

・GOLDⅡ-Ⅲが多い(合わせて78%)、6MWD388m、CAT22点
・リハは少なくとも週2-3回の介入

・SPPBスコアは、9.9点⇒11.1点と改善。項目別では、4m歩行速度と5回起立で有意な改善