Respirology (IF: 4.407) 2017 Nov;22(8):1598-1603.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28544460
<背景>
歩行時の酸素療法は間質性肺疾患(ILD)患者によく用いられる。軽量の携帯型酸素濃縮器は従来の酸素ボンベに取って代わるものである。しかし、ILD患者において、効果的であるかは評価されていない。
目的は、ILD患者に3種類の酸素供給システム(2つの携帯型濃縮器(portable oxygen concentrators (POCs))と1つの酸素ボンベ)を使って6MWTを行い、動作時低酸素を評価すること。
<方法>
20人のILD患者。室内吸入気(RA:room air)にて6MWTを行い、SpO2<90%となった患者が対象。
各患者は、RAにて6MWTを行い、後日無作為に選定した酸素供給システムを用いて6MWTを行う。(携帯型濃縮器:Inogen One G2 もしくはEverGo、酸素ボンベは5L/minで処方)
<結果>
それぞれのデバイスで6MWT中の低酸素に差はなかった。
歩行距離も同様にそれぞれのデバイスで差はなかった。
<考察>
ILDで動作時低酸素のある患者において、今回の携帯型酸素濃縮器では、酸素ボンベと同程度のパフォーマンスが示された。
・酸素ボンベからは5L/minの連続供給。
・POCはそれぞれpulse flow(おそらく呼吸同調の意味)で最大流量。
⇒POCのスペック表を見ると、maximum oxygen deliveryがそれぞれ1050と1260(mL/min)になっている。1Lくらいしか出せない機種かも。
・歩行時は患者自身でカートを引っ張って歩行
無作為化のプロトコル |
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酸素流量と供給方法(連続か同調か)が違うので、直接比較しにくいが。。