2019/07/09

肺炎患者に理学療法と神経筋電気刺激を組み合わせると身体機能が改善

Does Adding an Integrated Physical Therapy and Neuromuscular Electrical Stimulation Therapy to Standard Rehabilitation Improves Functional Outcome in Elderly Pneumonia in Patients? A Randomized Controlled Trial

Clin Rehabil 2019 Jun 27:269215519859930.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31244327

<目的>
肺炎で入院した高齢者に対して、集中的なリハビリと電気治療が、通常のリハビリと比較して、身体機能やパフォーマンスを向上させるかを検討すること。

<方法>
デザイン:RCT
場所:大学病院
対象:185人の肺炎で入院した高齢者。最終的に95人が無作為化された。
介入:無作為に標準リハと理学療法と電気治療を併せた集中リハに分けられた。
評価項目:患者背景、臨床データ。肺機能、入院日数、握力、自立度、併存症。
メインアウトカムはSPPB
セカンダリーアウトカムは息切れ、疲労感、咳の症状の程度

<結果>
介入群の平均年齢74.92歳、対照群の平均年齢72.53歳
SPPBの椅子起立テストと合計点数に有意差あり。
疲労感や咳の症状も介入群でより大きく改善を示した。

<考察>
理学療法と電気治療の組み合わせは高齢者肺炎患者の身体機能を向上させる。


・介入期間:入院2日目から退院まで毎日。2日目にパフォーマンステスト実施。
・リハ内容
対照群:薬物治療、酸素療法、呼吸練習などを実施
介入群:対照群の内容に加えて、理学療法を実施。
理学療法プロトコル
ウォームアップ10分、両下肢への神経筋電気刺激(50Hz)30分、クールダウン5分。
電気刺激と同時に、セラバンドを使ってレジスタンストレーニングも実施。
・SpO2<85%が1分以上続いたら酸素療法を併用して運動
・息切れborg>8で運動中止

・介入群SPPB合計の平均:ベースライン3.59、退院時5.91