Standardized Rehabilitation and Hospital Length of Stay Among Patients With Acute Respiratory Failure: A Randomized Clinical Trial.
JAMA. 2016 Jun 28;315(24):2694-702
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27367766
<背景>
ICUでの急性呼吸不全患者に対する身体的リハビリテーションはアウトカムを改善させるかもしれない。
急性呼吸不全患者に対する通常ケアと標準化されたリハビリを比較した。
<対象>
単施設、無作為化試験。
急性呼吸不全でICUに入院し、人工呼吸が必要であった高齢者(平均年齢58歳)が対象。
無作為にリハ介入と通常ケアに分けられた。(n=150ずつ)
標準化したリハ介入は、日中から退院まで実施され、内容は他動的ROM-ex、理学療法、漸増レジスタンストレーニング。
通常ケアは、ケアチームから依頼されたときのみ、平日に理学療法介入。
リハグループでの各介入日数は、ROM-exは8.0日、理学療法5.0日、レジスタンストレーニング3.0日。(いずれも中央値)
通常ケアグループでの介入期間は、理学療法1.0日
評価は、ICU入室時と退室時、退院後2,4,6カ月後。
プライマリーアウトカムは在院日数。
セカンダリーアウトカムは、呼吸器装着日数、SPPBスコア、SF-36、機能的パフォーマンススコア(FPIスコア)、MMSE、握力、筋力。
<結果>
300人が無作為化、介入。
入院日数はリハ介入グループと通常ケアグループともに中央値10日。
人工呼吸器の日数、ICUケアが必要な日数に差は無かった。
6か月後の握力、筋力、SF-36身体的スコアと精神スコア、MMSEにグループ間で違いは無かった。
リハ介入グループにおいて、6か月後のSPPBスコア、SF-36身体的スコア、FPIスコアは通常ケアグループよりも大きく改善していた。
<考察>
急性呼吸不全で入院した患者において、標準化されたリハ介入は通常ケアと比べて在院日数を減少させなかった。