Frequency of Physical Therapist Intervention Is Associated With Mobility Status and Disposition at Hospital Discharge for Patients With COVID-19
Phys Ther (IF: 3.14; Q1). 2021 Jan 4;101(1):pzaa181.
【目的】
新型コロナウイルス(COVID-19)と診断された患者に対して、急性期病院での理学療法介入による治療効果の理解が求められる。
この研究の主な目的は、理学療法実施頻度と患者の退院時の活動状態の関係を調査すること。
【方法】
11の病院に入院したCOVID-19患者を対象にした後方視研究。
プライマリーアウトカムは退院時の活動状態(the Activity Measure for Post-Acute Care 6-Clicks basic mobility (6-Clicks mobility)を使用)とJohns Hopkins 活動スケールの最高レベル。
自宅退院を副次アウトカムとした。
これらのアウトカムと理学療法介入頻度もしくは平均実施期間を多変量直線or修正Poisson回帰にて検定。
参加した患者のこれらの関係を回帰モデルでの相互作用を用いて評価。
【結果】
312人の患者が対象。PT介入頻度が多いと自宅退院時の6-Click mobilityと活動レベルスコア(相対リスク比1.82倍)が高い傾向にあった。
より長期間介入することは退院時の活動レベル向上と関係しているが、その効果はあまり顕著ではなかった。
中和効果(moderation effect)はさほど見られなかった。
【考察】
COVID-19患者において、PT介入頻度が多く、期間が長いと自宅退院時の活動レベルがより高い傾向にあった。
これらの関係は一般的に患者特性によって調整されることはなかった。
・理学療法はCOVID-19入院患者のケアの項目として含まれるべきである。
十分な理学療法介入を行うためには、ウイルス拡散からの保護とのバランスをとる必要がある。
・平均年齢69.6歳、女性45.8%。重症度:重症(extreme)が53.2%、ICU入院54.8%
・入院から評価実施まで:median 4日
・評価実施から退院まで:median 6日
・PT訪問日数:median 3日
・1回の訪問での介入時間:mean 25.3分