2024/09/21

呼吸リハ後に身体活動が改善するCOPD患者のベースライン特性は?

Baseline characteristics associated to improvement of patients with COPD in physical activity in daily life level after pulmonary rehabilitation

Respir Med (IF: 3.42; Q2). 2019 May:151:142-147.


【背景】
COPD患者の呼吸リハ(PR)後の日常身体活動レベル(PADL)の改善が目標であることは知られている。
PR後に身体活動のMIDに到達した患者としなかった患者のベースライン特性を比較することを目的とした。どのベースライン特性がより改善を予測するかを同定し、MID達成者のカットオフポイントを算出した。

【方法】
53例のCOPD患者
評価は、スパイロメトリー、息切れ、QOL、運動耐容能、死亡リスク、PADLレベル。
24セッションのPR終了後、PADLレベルを再評価した。

【結果】
MIDを達成したのは、低FEV1.0、運動耐容能、歩行時間、歩数、活動時間、エネルギー節約(EE)歩行、3METs以上のPADL時間、1.5METs以下の活動時間が長い患者であった。
MIDを達成した、不活動な患者と重度の身体不活動は、ハザード比でそれぞれ4.27、6.90。
PADL変化を予測した予測モデルの変数は、EE歩行、1.5METs以下の活動時間。
MIDを達成か否かの患者を識別するカットオフポイントは6525歩。

【考察】
肺機能が悪い、運動耐容能、PR前のPADLレベルが低いことは、PADLレベルの改善を予測した。
EE歩行と1.5METs以下の活動時間は、この変化をより予測した。
カットオフ値である6525歩はよりPADLレベルが高く改善する患者を同定することができた。