2024/09/21

在宅酸素利用は身体不活動を予測

Impact of Home Oxygen Therapy on the Level of Physical Activities in Daily Life in Subjects With COPD

Respir Care (IF: 2.26; Q4). 2019 Nov;64(11):1392-1400.


【背景】
慢性低酸素血症のあるCOPD患者は、疾患の進行と身体活動の低下が制限因子である。
低酸素血症の是正は生理学的改善をもたらすが、酸素療法は社会的孤立と身体不活動と関連しているかもしれない。
しかし、いくつかの研究で、これらの患者における日常生活の身体活動レベル(PADL)を客観的に調査している。この研究の目的は、在宅酸素を使用しているCOPD患者と酸素療法を使用していないCOPD患者のPADLレベルを比較すること。
そして、在宅酸素療法がPADLレベルに関連するかを検討すること。

【方法】
29人の在宅酸素を使用しているグループと30人のコントロールグループで比較。
身体測定、スパイロメトリー、骨格筋力、ADL制限、息切れの程度、健康状態、PADLモニタリングを評価。

【結果】
在宅酸素を使用している方が、歩行時間が短く(p=.001)、活動レベル、3METs以上の活動時間、1.5METs未満の活動時間、歩数が少なかった。
身体不活動は、24例の在宅酸素患者(82.8%)、18例のコントロールグループに認められた(60%)。
酸素療法は、重度の身体不活動と関連していた。
酸素療法を使用してる時間は、PADLレベルを強く予測した。

【考察】
在宅酸素を使用しているCOPD患者は、PADLレベルが低下していた。
この結果は、酸素療法が重度の身体不活動とPADLレベルを予測するかもしれない。