Adv Ther (2020) 37:41–60
息切れは、COPD患者において最も共通した症状である。動作時息切れを避けるために、多くの患者は、座りがちな生活スタイルに適応し、骨格筋のデコンディショニング、社会的孤立、ネガティブな心理的な影響をもたらしている。
この"息切れスパイラル"は、よく知られており、驚くことではないが、この不快な症状の軽減は、どのCOPDガイドラインにも述べられている重要な症状である。
現実には、この重要な目標はを達成することはしばしば難しく、症状管理を成功させるためには、この息切れのメカニズムを理解する必要があり、どのように治療戦略を立てれば、患者に有益であるかを理解することが必要である。
現在の活動関連の息切れに対する理論構造は、伝統的な需要ー供給のインバランス(不均等)がある。
このように、吸気神経ドライブ(IND)と呼吸と息切れの動的な反応の通常の同調を混乱させることが、COPDの息切れの基本構造であると信じられている。
悲しいことに、息切れ症状は、比較的固定した病態生理学的障害を有する重症COPD患者から取り除くことはできない。
しかし、症状を軽減するエビデンスは多く存在する。
INDを減少させる介入は、肺胞換気や呼吸力学、筋機能、感情的な側面などを妥協することなく、効果を得ることが出来る。
息切れ軽減のための共通した最終過程である、運動耐容能向上は、神経力学的な呼吸システムの不同調の軽減をもたらし、過度のINDによる換気アウトプットをマッチするための修復が行われる。
このレビューの目的は、最近の知見をレビューすることであり、息切れ改善効果のある複合的な介入と多面的アプローチの必要性、個別性を考慮した特異的なアプローチが必要性について述べる。