2024/08/05

COPD増悪フォロー中の早期からの監視下呼吸リハは死亡率が低い

Lower mortality after early supervised pulmonary rehabilitation following COPD-exacerbations: a systematic review and meta-analysis

BMC Pulm Med (IF: 3.32; Q2). 2018 Sep 15;18(1):154.
 

【背景】
呼吸リハ(PR)は、運動を含め多面的な監視下でのプログラムが行われ、COPD管理の重要なもののひとつである。
このシステマティックレビューとメタアナリシスでは、COPD増悪で入院した後の4週間以内に開始した監視下でのPRプログラムが、通常の増悪御ケアと比べて死亡率への影響を調査した。
副次アウトカムは、入院日数、COPD関連の再入院、HR-QOL、運動耐容能(歩行距離)、ADL、転倒リスク、ドロップアウト率。

【方法】
2017年にリサーチしたシステマティックレビューである。

【結果】
13件のランダム化試験(801名)が包含された。
メタアナリシスの結果、早期PRの方が、死亡率が相対的に低く、フォローアップ期間が有意に長かった。
早期PRは、入院日数を2.27日に減少させ、再入院率も減少。
さらに、早期PRは、HR-QOLと歩行距離を改善させ、ドロップアウト率には影響しなかった。
いくつかの研究で、不確実なバイアスリスクがあった。

【考察】
COPD増悪で入院した患者に対して、早期PR後の再入院数と入院日数、死亡率の減少に対して中等度のエビデンスが示された。
死亡率の長期的なエビデンスは十分ではないが、HRQOLと運動耐容能は、少なくとも12カ月は維持されていた。
したがって、COPD増悪入院した患者に対して、監視下のPRを早期に行うことを推奨する。
PRは、入院中もしくは退院後4週間後に開始すべきである。