J Physiother (IF: 7; Q1). 2018 Oct;64(4):237-244.
【疑問】
入院してリハビリを行っている高齢患者は、監視下の身体活動介入を加えることで、退院時の快適歩行速度が速くなっているか?
監視下身体活動介入は、退院時と退院6ヶ月後の活動性、身体機能、QOLをより良くするか?
【方法】
多施設、パラレルグル-プ、無作為化比較試験を検査者を盲検化し行い、Intention to treatで解析した。
対象は、2つのオーストラリアの病院で活動改善のためのリハビリを行っている、60歳以上の高齢患者。
介入は、理学療法を含めた多面的なケアを受ける。
入院でのリハビリ中は、介入群(n=99)において、日々の活動に加えて、直立運動のタスクを追加した。
コントロールグループ(n=99)は、社会的な活動と同程度の活動時間で過ごしてもらった。
【アウトカム】
プライマリーアウトカム:退院時の快適歩行速度
セカンダリーアウトカム:退院時と6ヶ月後のTUG、 De Morton Mobility Index、FIM、QOL
【結果】
介入群は、1日20分の直立での活動時間が増加し、日数は中央値で16.5日であった。
退院時の歩行速度は、グループ間で変わりなし。
介入グループは0.51m/s、コントロールグループは、0.56m/s。(effect size -0.06m/s, 95% CI -0.12 to 0.01, p=0.096).
その他のセカンダリーアウトカムではすべてにおいて有意差を認めなかった。
【考察】
入院リハビリを行った高齢者で活動性は大幅に向上したが、追加の活動セッションは、退院時や退院6ヶ月後のより良い歩行のアウトカムには影響しなかった。