Ther Adv Respir Dis (IF: 4.03; Q2). 2019 Jan-Dec;13:1753466619878128.
【背景】
目的は、COPDの有無で疲労感を比較し、疲労感と背景、臨床的特徴、疾患重症度との関連を比較する事。
【方法】
1290人のCOPD患者(65歳、61%男性、%FEV1.0 56%)と199人のCOPDでは無い症例
疲労感は個別の疲労感の強さについてのチェックリストで評価
【結果】
COPD患者は、疲労度の強さが高く、重度の疲労感の割合が多かった
疲労感は著明であったが、気流制限の程度との関連は弱かった。
重回帰にて、疲労の分散の30%が予測変数にて説明できることが示された。
【考察】
重度の疲労感は、COPD患者の半数で蔓延しており、気流制限の程度とは関連が乏しかった。
今後、COPD患者の疲労感を増進または永続させる要因として、身体、精神的、行動学的、全身的な原因をよく理解していく必要がある。
考察:なぜCOPDで疲労感が強い患者がいるのか
今回の研究では、明らかな要因の同定までは行えなかった。
前項研究からも、気流制限(1秒量の低下)と疲労感は相関しないかもしれない。
息切れ症状と薬剤の数とは中等度の相関あり。
まだ不明な点が多いが、疲労度が強い患者群が一定数いる模様。