2023/07/20

COPD増悪入院時の身体機能評価についてのレビュー

Performance-based outcome measures to assess functionality in hospitalised patients with COPD exacerbations: a systematic review of the measurement properties

Eur Respir Rev (IF: 8.84; Q1). 2023 Jul 12;32(169):230013.


【背景】
COPD増悪(ECOPD)で入院した患者は、身体機能障害が、活動性や再入院に影響しているかもしれない。したがって、これらの患者の低下した機能を適切に同定することは、個別的なリハビリを行うために重要である。
この目的は、ECOPDで入院した患者の身体機能に基づくアウトカムを要約し、比較すること。

【方法】
合意に基づく健康測定機器の選定基準(COSMIN)を基にしたシステマティックレビュー。
PubMed, Embase, PEDro and Cochrane databases を使用して、機能、ECOPDで入院した患者、評価特性に関連した用語を使用して検索。
2人の研究者で選択、選定を行った。
The COSMIN Risk of Biasチェックリストを使用して、研究の方法の質や評価特性の結果を評価し、良い評価特性であるかの基準で比較した。
エビデンスの質は、修正された推奨グレード、評価、開発および評価アプローチを使用してグレード付けされた。

【結果】
13件の研究で9つの評価が包含された。(6分間ペグボードリングテスト、the de Morton mobility index、ISWT、6MWT、最大吸気圧、BBS、4m歩行速度、握力、6分間ステップテスト)
構成の妥当性は、ISWTを除いて、十分であると判断された。
反応性は、MIPでのみ評価され、不十分であると考えられ、ISWTと6MWTの測定誤差は不十分であり、すべての評価特性は非常に低いエビデンスの質であった。

【考察】
ECOPD入院患者を対象とした、パフォーマンスベースでの身体機能評価の特性は、未だ不足しており、有効性を支持するエビデンスが非常に少なく、反応性と信頼性のエビデンスが欠けている。
このトピックに関する取り組みと積極的で個別的な管理をガイドするような研究が必要である。