2023/06/08

胃がん術前の栄養と運動介入は、術後アウトカムに影響

Preoperative nutrition and exercise intervention in frailty patients with gastric cancer undergoing gastrectomy

Int J Clin Oncol (IF: 3.4; Q3)2022 Sep;27(9):1421-1427.


【背景】
フレイルは、術後アウトカム不良と関連しており、いくつかのがんにおいて不良な予後とも関連している。
目的は、栄養と運動介入(nutrition and exercise intervention (NEI))を行ったいフレイルな胃がん患者における有効性を検討すること。

【方法】
58例の根治手術を行ったフレイルな胃がん患者。
15例はNEIを栄養とリハビリのサポートチームによって実施。
NEIと非NEIで手術アウトカムを比較し、栄養とリハビリの指標をNEI前とNEI後で比較。

【結果】
NEIグループの術後合併症は、6.7%であり、非NEIよりも有意に少なかった(p.08)
NEIグループの平均在院日数は、13.0±1.0日であり、非NEIグループよりも有意に短かった(p=.03)
末梢好中球/リンパ球比(NLR)は、NEI前で4.3±0.6で、NEI介入前後で著明に改善した。

【考察】
NEIがフレイルな胃がん患者において手術アウトカムに、臨床的な効果をもたらした。
今回の結果が、フレイル患者における最適治療戦略の選択やフレイル管理において臨床的に有意な影響がある可能性を示した。