Respir Investig (IF: 1.64; Q2). 2019 Jul;57(4):368-375.
【背景】
身体活動測定は慢性呼吸器疾患の予後を評価するために有効である。4m歩行速度(4MGS)は高齢者において、確立した身体機能評価である。
しかし、慢性呼吸器疾患における4MGSと身体活動の関係については、十分理解されていない。
この研究の目的は、4MGSが身体活動(身体活動レベル:PAL)を予測するかを検討する事。
【方法】
57例の慢性呼吸器疾患患者(ILD、COPD)。
4MGSと臨床パラメーター(肺機能、6MWT、加速度計で評価した身体活動)との相関を検討。
直線回帰分析で、身体活動の予測として同定できるかを検討した。
【結果】
4MGSは6MWTと同じように、1日の歩数、PALと相関(r = 0.477, p < 0.001; r = 0.433, p = 0.001; and r = 0.593, p < 0.001)
多変量直線回帰分析において、4MGS、%FEV1.0、BMIは、PALの独立した予測因子であった。
不活動PALを予測する4MGSのカットオフは1.07m/s未満であった(area under the curve, 0.728; 95% confidence interval, 0.589-0.866)。
4MGSがより遅い患者は、mMRC息切れスケールや酸素化などが同様であるにもかかわらず、歩行速度が速い患者よりも身体活動が低かった。
【考察】
4MGSは、簡便なスクリーニングテストであり、身体活動が低い慢性呼吸器疾患患者を予測するのに有効である。