【背景】
肺がん手術待機患者の身体機能の程度(運動耐容能、筋力、身体活動、息切れ、QOL)についての検討を行い、健常者との比較を行った。
【方法】
肺がん患者n=26、健常者n=21
運動耐容能(6MWT)、呼吸筋力(MEP、MIP)、大腿四頭筋力(ハンドヘルドダイナモメーター)、身体活動(代謝測定装置)、息切れ(mMRC)、QOL(Cancer QOL Questionnaire C30)
【結果】
6MD、MIPとMEPの対標準値、身体活動(消費エネルギー、活動時間、平均METs、歩数)、QOLサブスコア(身体的、社会機能、全体的健康状態)は健常者と比べて低い(p<.05)。
息切れ、その他QOLサブスコア(症状、息切れ)は健常者と比べて有意に高い(p<.05)。
大腿四頭筋力は有意差なし。
16人(66.7%)が座りがちであった。
【考察】
運動耐容能、呼吸筋力、身体活動レベル、低QOLは著明に低下しており、明らかな息切れが術前肺がん患者には存在していた。
したがって、有酸素運動、呼吸器トレ、身体活動カウンセリングを含む、術前の早期予防リハビリプログラムを行うべきである。