2022/04/12

肺がん患者:身体活動とHRQOL、抑うつ症状に中等度の関連

Association between physical activity and patient-reported outcome measures in patients with lung cancer: a systematic review and meta-analysis

Qual Life Res (IF: 4.15; Q1). 2022 Jan 21. 


【目的】
肺がん患者の身体活動(PA)と患者報告アウトカム( Patient-Reported Outcome Measures:PROMs)の健康関連QOL(HRQO)の関係についてのシステマティックレビューを行うこと。

【方法】
2021年10月5日にデータベースを検索。
検索対象:PAレベルとHRQOLやその他のPROMsとの関連を調べた文献
バイアスリスクの評価は、the Johanna Briggs Institute Critical Appraisal Toolsを使用。
PAレベルとその他のPROMs
PAとそれぞれのPROMsとの関連の強さをメタ分析で解析。

【結果】
独立した二人のレビュアーによって、1000文献のうち、23件が最終的に解析対象となった。
PAと一般的HRQOL(r = 0.41; 95% CI: 0.21 - 0.57; p < .0001) 、抑うつ(r = -0.33; 95% CI: -0.44, -0.19; p < .001)に中等度の関連。
疲労感(r = -0.23; 95% CI: -0.3, -0.17; p < .001) 、息切れ(r = -0.25; 95% CI: -0.33, -0.16; p < .001)とはわずかな関連。
不安、睡眠とは関連を認めなかった。

【考察】
多くの研究はいくつかのバイアスリスクを含んでいた。
一般的なPAを行っていることは、症状の程度に関わらず、全体的に良いHRQOLや感情機能と関連がみられた。