Predicting long-term mortality with two different criteria of exercise-induced desaturation in COPD
Respir Med (IF: 3.42; Q2). 2021 Jun;182:106393.
【背景】
COPDの死亡率予測として、運動誘発性低酸素(EID)に関する報告は少ない。
しかし、EIDの定義は、報告によって異なっている。
主な目的は、2つのEIDの基準によって、EIDと長期予後についての関係を検討する事。
【方法】
507人の韓国人COPD患者。
EIDは6MWTで評価。
EID基準A:6MWT後のSpO2<88%
EID基準B:6MWT後のSpO2 <90% or ベースラインから4%以上の低下
【結果】
EIDの有病率:基準Aを満たしたのは5.1%、基準Bは13.0%
161か月(13年!?)のフォロー後、用いた基準に関わらず、EIDがあるグループの方が、EID無しよりも死亡率が高かった。(A: 50 vs. 11.4%, B: 33.3 vs. 10.4%)
EIDが無いCOPD患者の方が、EID有よりも、生存率が高かった(A: 143.5 vs. 92.9, B: 144.8 vs. 115.2 months)。
多変量cox回帰解析において、基準AのEIDによって、死亡リスクは2.4倍(HR2.375、95%CI 1.217-4.637)
基準BのEIDのCOPD患者において、死亡リスクは高まるが、統計的な有意差はなかった。
【考察】
EIDのあるCOPDにおいて、EIDの無い患者よりも死亡率が高かった。
EID基準Aの方が、COPD死亡率をより予測した。