2022/03/13

異なるILD病型の呼吸リハの効果

Pulmonary rehabilitation in patients with interstitial lung diseases: Correlates of success

Respir Med (IF: 3.42; Q2). Aug-Sep 2021;185:106473.


【背景】
ILD(間質性肺疾患)の呼吸リハの効果は報告されている。
大規模多施設研究において、呼吸リハの成功を予測する予測因子を同定すること

【方法】
過去10年間に呼吸リハを行った240人の患者(うちIPF110人、106人IPF以外、24人未確定ILD)が対象
6MWT、体重-歩行距離テスト(body weight–walking distance product tests)、息切れ、動脈血ガスを入院時と退院時に評価
ベースラインと比較した退院時の評価を比較

【結果】
リハ後、診断や重症度に関わらず、すべての評価で改善を認めた(p<.05)
ベースライン6MWDは、退院時の変化と逆相関していた(ベースラインの歩行距離が短いほど改善が大きい)
抗凝固療法を行っているIPF患者においては、リハ後の大きな効果がみられなかった
50人の患者を平均10.3か月退院後フォローしたところ、6MWDの改善効果は維持されていなかった(入院時312m、退院時369m、フォロー後310m、p<.0001)

【考察】
呼吸リハは、ILDの病型や重症度に関わらず、息切れ、運動耐容能、疲労感を改善させる
長期効果の検討が必要である