2022/03/04

消化器がん術前安静時間 術後合併症を予測(cut off 6h/h)

Preoperative Sedentary Time Predicts Postoperative Complications in Gastrointestinal Cancer

Asian Pac J Cancer Prev (IF: 1.58; Q2). 2020 Nov 1;21(11):3405-3411.


【背景】
消化器がんは一般的に罹患率が高い。術後合併症は、入院日数や長期アウトカムに影響する。
しかし、術前の安静時間が、身体活動とは無関係に、合併症に影響するかは明らかになっていない。
目的は、消火器がんの手術を行った患者において、身体活動とは無関係に術前安静時間と合併症の関係について検討する事。

【方法】
前向き研究。112人の直腸もしくは胃がんの手術を行った患者が対象。
患者特性、手術関連の変数を収集。
日本語版IPAQ(通常の7日間、short Ver.)で術前身体活動と安静時間を評価。
術後合併症((Clavien-Dindo(CD) grade2以上か1以下)によって2グループに分けた。
多変量解析にてCD2以上の合併症のリスク因子を同定。
ROC極性にてCD2以上の合併症を予測するカットオフポイントを算出。

【結果】
術後合併症は、38人の患者(33.9%)で発生。
安静時間(OR 1.29、95%CI:1.09-1.53)、BMI(OR 1.17、95%CI:1.01-1.36)が総身体活動と独立して、術後合併症と関連していた。
術後合併症を予測する安静時間のカットオフポイントは6時間/日(感度0.662、特異度0.658)

【考察】
術前の安静時間は、消化器がん手術を行った患者の術後合併症を予測する。