Effects of Expiratory Rib-Cage Compression on Oxygenation, Ventilation, and Airway-Secretion Removal in Patients Receiving Mechanical Ventilation
Respiratory Care November 2005, 50 (11) 1430-1437;
【背景】
呼気胸郭圧迫は、胸部理学療法手技の1つであり、日本では”スクイージング”として知られている。
【目的】
人工呼吸管理を行っている患者に対して、胸郭圧迫が気道分泌物除去、酸素化、換気に影響するかを検討する事。
【方法】
ICUにて31人の挿管、人工呼吸管理を行っている患者を対象としたランダム化クロスオーバー試験。
スクイージングありなしで、気管吸引を行い、2回介入(スクイージング有りと無し)の間には最低3時間のインターバルをおいた。
胸郭圧迫は、気管吸引の5分前に実施。
動脈血ガスと呼吸メカニクス(換気量など)は、吸引5分前と吸引25分後に評価。
2回の介入は、同日に行った。
【結果】
動脈血酸素分圧、呼気酸素分圧、PaCO2、動的肺コンプライアンスは、2回の介入間に有意差を認めなかった。
さらに、気道分泌物除去に関しても差を認めなかった。
【考察】
今回の対象患者において、吸引前に胸郭圧迫を行うことは、吸引後の気道分泌物除去や酸素化、換気を著明に改善させることはなかった。