2021/10/18

65歳以上高齢者におけるIPAQの信頼性・妥当性

Reliability and Validity of the International Physical Activity Questionnaire (IPAQ) in Elderly Adults: The Fujiwara-kyo Study

J Epidemiol 2011;21(6):459-465


【背景】
IPAQは身体活動を評価する自己記入式の質問表であり、12の国の18-65歳で使用されている。
本研究では、65歳以上の高齢者におけるIPAQの信頼性と妥当性について評価した。

【方法】
164人の男性と161人の女性が参加した日本人高齢者を対象にした前向きコホート"Fujiwara-kyo study”のデータを使用。
試験間誤差の信頼性を調べるために、IPAQを2週間開けて2回評価した。
妥当性の検討は、加速度計を使用して検討した。

【結果】
級内相関係数に基づいて、IPAQ合計の信頼性は
65-74歳で男性0.65、女性0.57
75-89歳で男性0.50、女性0.56
(級内相関係数0.7以上で信頼性あり)

スペアマンの相関係数でIPAQ合計スコアと加速度計で評価した総身体活動(TPA-AC)の関係は、
65-74歳で男性0.42、女性0.49
75-89歳で男性0.53、女性0.49

IPAQスコアとTPA-ACの間の加重カッパ係数
65-74歳で男性0.49、女性0.39
75-89歳で男性0.46、女性0.47
(カッパ係数:同じ対象に対して、2つの評価の一致性を表す場合に使用。繰り返し測定の一致度を確認する。1に近いほど一致度が高い)

ネットの拾い画より


【考察】
IPAQの信頼性は、十分ではなかったが、妥当性は十分であった。
分類の再現性や一致性に関して、いくつか制限があったが、IPAQは、高齢者の身体活動を評価するために有用なツールである。