2021/09/19

1分間起立テストはCOPD患者の動作時低酸素血症を評価できるか?

 Is the 1-Minute Sit-To-Stand Test a Good Tool to Evaluate Exertional Oxygen Desaturation in Chronic Obstructive Pulmonary Disease?

Diagnostics (Basel). 2021 Feb; 11(2): 159.


【背景】
COPDでは、6MWTを用いて評価される動作時低酸素血症が頻繁に関連する。
しかし、これは時間を要する試験である。
1分間起立テスト(1STST)は簡便で、身体機能を評価するツールとして既に使用されている。
この研究の目的は、動作時低酸素血症を評価するために、6MWTと1STSTを比較すること。

【方法】
6MWTと1STSTを同じ日に評価した30人のCOPD患者を対象とした横断研究。
6MWD、1STSTの回数、呼吸循環パラメーターを記録。

【結果】
6MWDと1STSTに著明な相関を認めた(r = 0.54; p = 0.002)。
2つのテストの最低SPO2は、良好な関係を示し(ICC0.81)、強い相関を認めた (r = 0.84; p < 0.001).
低酸素血症について、fair cohen's kappaで表されたテスト間の一致度は、73.3%、Bland-Altman 解析では93.33%であった。

【考察】
1STSTは、COPD患者の動作時低酸素血症を検出する有効なツールである。なぜなら、時間が短く、道具が必要ないテストであり、COPDの運動耐容能評価や動作時低酸素血症を診療している外来クリニックで良い適応となるかもしれない。