Physical activity declines in COPD while exercise capacity remains stable: A
longitudinal study over 5 years
longitudinal study over 5 years
Respir Med (IF: 3.095; Q1). 2018 Aug;141:1-6.
【背景】
日常身体活動(PA)と運動耐容能はCOPD患者で低下している。これらは、自然な経過なのか、一方が先行して生じているのか明らかになっていない。
目的は、COPD患者において、運動耐容能と身体活動の経時的な関係と全体の変化を検証すること。
日常身体活動(PA)と運動耐容能はCOPD患者で低下している。これらは、自然な経過なのか、一方が先行して生じているのか明らかになっていない。
目的は、COPD患者において、運動耐容能と身体活動の経時的な関係と全体の変化を検証すること。
【方法】
縦断観察研究。外来や病院に通院している患者を対象。
2つの運動耐容能テスト(1分間起立(1-STS)、6MWT)と身体活動量(1日の歩数を1-7年間計測)の評価を実施。
単変量と多変量モデルを用いて、STS、6MWT、歩数の変化について解析。
縦断観察研究。外来や病院に通院している患者を対象。
2つの運動耐容能テスト(1分間起立(1-STS)、6MWT)と身体活動量(1日の歩数を1-7年間計測)の評価を実施。
単変量と多変量モデルを用いて、STS、6MWT、歩数の変化について解析。
【結果】
202人のCOPD(class分類でA17%、B49%、C4%、D34%)。平均フォロー期間2.4年(最短0.9年、最長6.8年)
歩数は全体的に減少(年間平均451歩減少(95%CI:−605.3/-296.6)、p<.001)していたが、STSや6WDは維持されていた。
202人のCOPD(class分類でA17%、B49%、C4%、D34%)。平均フォロー期間2.4年(最短0.9年、最長6.8年)
歩数は全体的に減少(年間平均451歩減少(95%CI:−605.3/-296.6)、p<.001)していたが、STSや6WDは維持されていた。
【考察】
今回の結果は、COPD患者は、運動耐容能が維持されたままでも日常身体活動の障害が増していた。
縦断的なPAの減少は、運動耐容能の低下によって説明できない。
今回の結果は、COPD患者は、運動耐容能が維持されたままでも日常身体活動の障害が増していた。
縦断的なPAの減少は、運動耐容能の低下によって説明できない。
・スイスの7つの外来クリニックで行われた前向き無介入コホート研究“The Obstructive Pulmonary Disease Outcomes Cohort Study (TOPDOCS)”
・2010年から2016年に外来通院もしくは入院中にリクルートし、年3回の調査をした(一部の患者は7年間まで延長した)。
・少なくとも1回フォローできた患者を解析対象とした
・202人の患者が対象となり、そのうち142人が3年間追跡、49人は4年間追跡した。増悪した患者については、6週間経過したのちに研究に参加した。
・1分間起立:上肢を使わずに、1分間で何回起立を繰り返し行えたか
・活動量測定:3軸加速度計(SenseWear Pro)で測定。左上腕に1年に1回、7日間連続で装着。データは、最低1日22.5時間を4日間測定できていたものを採用。
・解析:単変量混合効果モデルを用いて、STS、6MWT、歩数の年間の変化を解析
活動のパラメーターと生存率、気流閉塞の進行を多変量混合効果回帰を用いて解析
・年齢64歳、BMI25.8、%FEV1.0 45% mMRC1、6MWD431m、歩数4581歩
・活動量は、年間平均で451歩減少。ベースラインで歩数が多かった患者の方が、より大きく減少していた。
・1秒量が低い患者で大きく減少していた。
・活動量の減少は、mMRCが経過とともに増加しているにも関わらず、mMRCとは関連していなかった。
・生存率に関して、生存と非生存の間に、6MWDで年間31mの有意な差があった。
・COPD患者において、活動量は年間450歩減少していたが、運動耐容能は維持されていた。
・生存率では、非生存者の方が、6MWDが有意に低下しており、PAとSTSは差が無かった。
・PA減少が、遅れて運動耐容能を引き起こすのかについて検討が必要。
・生存と非生存で運動耐容能とPAの経過が似ているかについては検討していない。