2021/07/06

肺切除術後、COPD併存の有無によるリハビリの効果 入院3週間介入

Effectiveness of pulmonary rehabilitation in patients with chronic obstructive pulmonary disease after lobectomy due to non-small cell lung cancer — a single-center retrospective study

Adv Respir Med. 2021; 89: 247–253


【背景】
肺切除は身体機能やQOLを障害するかもしれない。非小細胞肺がん(NSCLC)で手術可能な患者において、葉切除はよく行われる。
COPDは、NSCLCkなじゃでよく併存症として存在する。
葉切除を行ったNSCLCでCOPDが併存している術後呼吸リハ(PR)の効果とCOPDのない患者との比較は行われていない。
目的は、肺切除あり+COPDあり患者、肺切除無し+COPDあり患者、肺切除あり+COPD無し患者でのPRの効果を比較すること。

【方法】
手術wお行った37人のNSCLC患者(21人がCOPDあり、16人がCOPD無し)とCOPDありの患者の29人を対象
後方視研究
3週間のPRを実施。
 内容:呼吸練習、身体活動、リラクセーション、教育、心理サポート、栄養カウンセリング
評価は、肺機能、6MWT、SGRQを使用。
各グループでPR前とPRを行った3週後の結果を比較。

【結果】
すべてのグループで6MWT(歩行距離)は向上
 COPD(+) L(+) (Δ = 62.52 ± 14.58 m)
 COPD(–) L(+) (Δ = 73.67 ± 11.58 m)
 COPD(+) L(–) (Δ = 59.93 ± 10.02 m) (p < 0.001 for all).
同様にQOLも著しく改善
グループ間で明らかな違いはなあった

【考察】
この研究の結果から、COPDあり+肺切除ありの患者も、COPDのみや肺切除のみの患者と同様に、術後PRの効果が得られることが分かった。