Gait speed and adverse outcomes following hospitalised exacerbation of COPD
Eur Respir J (IF: 12.339; Q1). 2021 Apr 29;2004047.
4m歩行速度(4MGS)は簡便な身体パフォーマンス評価であり、高齢者のフレイルを反映する指標でもあり、アウトカムの悪化と関連している。
目的はCOPD増悪(AECOPD)で入院した患者において4MGSが予後予測となり得るかを検討すること。
213人のAECOPDで入院した患者が対象(52%男性、平均年齢72歳、%FEV1.0 35%)
1年後の再入院と死亡率を多変量Cox比例ハザード回帰分析にて算出。
4MGSの4分位での再入院と死亡率をカプランマイヤーで算出。
111人の患者(52%)が再入院し、35人(16%)が死亡した。
4MGSは再入院と関連しており、調整後のハザード比は、0.1m/s歩行速度が増えるごとに0.868(95% CI 0.797-0.945; p=0.001)
死亡率との関係は、ハザード比は、0.1m/s歩行速度が増えるごとに0.747 (95% CI: 0.622-0.898; p=0.002)
再入院と死亡率のモデルで、 4MGSは、年齢や%FEV1.0のみの場合よりも高い識別性を示した。
ROC曲線でのAUCは再入院:0.73、死亡:0.80
カプランマイヤーと競合するリスクカーブにおいて、歩行速度が遅いことは、再入院までの時間や予後(死亡までの時間)を短縮させることと関係していた。
4MGSは、COPD患者の退院時のリスクを反映させる簡便な指標である。
退院後のケアやサポートの計画に有益な情報を提供する。