Progress in Rehabilitation Medicine 2021; Vol. 6, 20210008
<背景>
大腿四頭筋力(the quadriceps muscle strength (QMS))の男性COPD患者における運動耐容能が低下している閾値を同定すること。
<方法>
大腿四頭筋等尺性収縮力(QMVC)と体重、身長の2乗、BMIで計算されたQMVCを113人のCOPD患者で算出。
運動耐容能は6MWTで評価。6MWD350m以下を耐久性低下と定義。
最も高い感度(0.9以上)となるQMVCのカットオフを同定。
<結果>
99人の男性患者(年齢74歳、%FEV1.0 56.9%)が対象。
年齢、息切れで補正した多変量ロジスティック回帰モデルにてQMVCとQMVCを身長の2乗で補正した値が最も6MWDと関係していた。
運動耐容能と比較して、QMVCとQMVC-H²のカットオフ値は、それぞれ26.2kgと9.6kg/m²であった。
<考察>
男性COPD患者のQMSのカットオフは、6MWD350m以下であることを予測し、呼吸リハプログラムにおいて、特異的な筋力トレーニングを行うべきである。