Individual Responsiveness to Physical Exercise Intervention in Acutely Hospitalized Older Adults
J Clin Med (IF: 3.303; Q4). 2020 Mar 14;9(3):797.
<背景>
目的は、急性期病院に入院した高齢者に対して、運動の反応性の個人間誤差を検証する事。
<方法>
RCTの補助分析であり、268人の患者(平均年齢88歳)が、対照群125人、介入群143人に分けられた。介入群の患者は、監視下での運動(歩行、起立)を行い、反応群と非反応群、乏しい反応群(ADL(Katz index)の入院から退院までの改善度合いで分類)に群分け。
運動の反応性とベースライン(入院2週間前)、入院時、入院中、退院時、3か月フォロー後の各変数の関係を分析した。
<結果>
ADL機能障害と入院時の栄養状態不良が、反応の乏しい群と関連。
一方、入院時のADLが良好であること、入院期間が長いことと併存症が少ないことは反応に乏しかった。
乏しい反応群は、退院時とフォロー中のアウトカムが不良であった(身体的パフォーマンス不良、転倒が多い)。
<考察>
運動介入は、高齢者の入院中の身体機能低下を予防するが、入院時に身体機能や健康状態が良い患者や入院が長期化しているような患者では、反応が乏しい群になるリスクが高く、短中期的な後遺症の後遺症となるリスクが高い。