Complement Ther Clin Pract . 2020 May;39:101166.
<背景>
COVID-19患者の身体機能や呼吸機能などは、障害の程度に違いがあることが特に高齢者において、報告されている。
改善し、COVID-19患者で退院した患者は、呼吸リハ介入が予後を改善するかもしれず、最大身体機能やQOL改善などがあるかもしれないが、この介入のアウトカムを世界で研究していない。
<方法>
高齢COVID-19患者において、6週間の呼吸リハが呼吸機能、QOL、活動能力、心理機能へ影響するかを検討した
72人の患者が参加し、36人が呼吸リハを実施。残りはリハ介入はせず。
アウトカムは、肺機能、身体機能(6MWT)、QOL(SF-36)、ADL(FIM)、精神機能(SAS不安スコア、SDS抑うつスコア)
<結果>
介入群において、呼吸リハの6週後、肺機と6MWTで著明な違いを認めた。
SF-36スコアは、8つの項目で著明な違いを認めた。
SASとSDSスコアは、介入群において介入後に減少。しかし、不安のみ2群間で著明に違いがあった。
<考察>
COVID-19後の6週の呼吸リハは、肺機能、QOL、不安症状を改善させた。
しかし、抑うつ症状の改善はわずかであった。
・採用基準
COVID-19と診断されている
65歳以上
その他急性疾患に罹患してから6ヶ月以上経過
MMSE>21点
COPDや他の呼吸器疾患が無い
FEV>70%
・除外基準
中等度から重度の心疾患
重症の脳梗塞や脳出血、神経変性疾患
・リハ頻度は週2セッションを6週間
・1日1回、10分
・介入内容は、呼吸筋トレーニング(最大呼気圧の60%、10回1セットを3セット)、咳嗽練習、横隔膜トレーニング、ストレッチ、自宅での運動
介入した方が、身体機能は早く改善する