2020/06/09

成人COVID-19患者のに対するリハの役割 -イタリア・ミランでの経験-

ROLE OF REHABILITATION DEPARTMENT FOR ADULT COVID-19 PATIENTS: THE EXPERIENCE OF THE SAN RAFFAELE HOSPITAL OF MILAN 

ARCHIVES OF PHYSICAL MEDICINE AND REHABILITATION,recived 22 April 2020


【自己流で理学療法士が翻訳しているので、正確な情報は原著や公的機関等の情報を参照してください】

ABSTRACT
SARS-Cov-2の拡大に伴い、急速に救急医療は改革が必要であり、COVID-19患者のリハビリテーション管理の記述も必要であった。

COVID-19患者の症状で2つのフェーズに分けられる:1.呼吸器症状の急性期、2.動かない時間が長いことに関連した亜急性期。呼吸器症状の予防と同様に認知機能、感情機能の予防。
これらの患者に対しては、特別なリハビリケアが必要であった。

このコミュニケーションレポートは、ミラン(イタリア)の San Raffaele 病院での経験を報告し、COVID-19患者のリハビリに対する特別な臨床経過に対する体制を推奨する。

この病院では、2020年2月1日から3月2日まで、約50人のCOVID-19の症状がある患者が毎日入院。このとき、約400床の急性期ベッドが作られた(集中治療/感染症)。3月2日から4月中旬までの約30日間で、ERに毎日60人が来院したにも関わらず、異なる区域やより急性期治療が必要な患者のために作られた病棟へ送った。

この体制によって、患者は、最初はCOVID-19病棟に、その後、COVID-19リハ病棟、COVID-19後病棟へ移った。

退院後、テレメディシンを使用し、自宅での患者をフォローした。
このような臨床経過のように、献身的な他職種チーム(呼吸器科医、神経科医、循環器科医、理学療法士、神経心理学者、作業療法士、言語聴覚士、栄養士)が関与すべきである。

【first phase】
・2020年2月でこの病院に100人の患者がICUへ、300人は感染病棟へ入院。
・ファーストフェーズに、10人の医師と40人のPTが配属
・このフェーズに入院するのは平均15日
・急性COVID-19患者の約20%はリハビリへ入院する基準を満たしていた

【second phase】
・COVID-19で入院して1カ月ERに毎日60人が来ていたにも関わらず、新たな病床を作る必要があった
・COVID-19急性期、COVID-19リハビリ病棟、COVID-19後病棟

・他職種チームで介入
・それぞれの患者に応じて、特に重症、高齢、肥満、複数の併存症、内科合併症のある患者は、特に個別にリハビリ介入を実施

・COVID-19で入院した患者のリハの目的は、呼吸運動の改善、骨格筋ディコンディショニングと不活動の是正、合併症予防、認知機能や感情機能障害の改善

・入院中は、電解質バランス(高Naが多い)、心臓の負荷(ProBNP、循環、呼吸動態の超音波)を観察すべき

・慢性疾患による急性呼吸不全で入院しているような患者は、COVID-19病棟で優先的に早期呼吸リハを行うべき

【リハフェーズで行うこと】
姿勢管理:ARDSでは、1日12時間以上の腹臥位が推奨される。徐々に離床していく。
NPPVの管理:看護師や医療スタッフと共同で
他動・自動運動
呼吸モニターの観察とCOVID-19病棟の退室基準の観察

【リハ病棟への入院基準】
ぬぐい試験で陽性、FIM<100、最低4日間発熱なし、O2 4L以上なくSpO2が安定している、リハビリの継続介入が必要

【リハ病棟での介入】
デコンディショニング:持久力運動
筋力:バンドを使用したレジスタンス運動
バランス機能:静的、動的バランス運動
基本的ADL
認知機能