2020/06/14

ステロイドミオパチーの運動強度

Strenuous Exercise-Induced Alterations of Muscle Fiber Cross-Sectional Area and Fiber-Type Distribution in Steroid Myopathy Rats

Am J Phys Med Rehabil. 2008 Feb;87(2):126-33.


<対象>
ステロイドミオパチーのラットで、筋肉の病理組織学的において、運動強度の影響を検証

<方法>
8週間のオスのラット40匹を4グループに分けた
コントロールグループn=4
ステロイドのみn=12
中等度運動+ステロイドn=12
高強度運動+ステロイドn=12

5週間トリアムシノロン注入後5週に、ヒラメ筋(SOL)と長趾伸筋(EDL)を採取し、アデノシントリホスファターゼ(ATPase)を染色。
筋線維組織と筋線維タイプを解析

<結果>
高強度運動グループにおいて、SOLのタイプⅠ線維とEDLのタイプⅡb線維が著明に委縮。
SOLの線維分布において、コントロールグループと比較して、ステロイドのみと高強度運動群でタイプⅠ線維が減少。一方、中等度運動vsステロイドのみグループで著明に増加。
EDL群において、タイプⅠ線維は中等度運動と高強度運動で著明に増加
一方、タイプⅡb線維はステロイドのみと比較して、中等度運動は著明に減少。

<考察>
ステロイドミオパチーのラットにおいて、高強度運動は筋委縮の様な変化の要因であった。
SOLの筋線維タイプの変化は、中等度運動において、タイプⅡ線維からタイプⅠ線維へ変化していた。
強度のある運動は、しかしながら、タイプⅠからタイプⅡ線維への変性をきたしていた。
EDLは、中等度運動と比較して、高強度運動を行っても筋線維の変性は無かった。