Physical Function Trajectories in Survivors of Acute Respiratory Failure.
Ann Am Thorac Soc (IF: 4.026) 2019 Apr;16(4):471-477.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30571923
<背景>
重症状態からの生存率は増加している。しかし、機能的な回復については、完全に明らかにはなっていない。
目的は、退院後に身体機能の回復が似た経過をたどった急性呼吸不全患者のグループを同定することと、それぞれの身体機能の変遷ごとのグループの関連した特性を検討すること。
<方法>
ランダム化比較試験の二次解析。
急性呼吸不全後の身体機能の回復パターンが似ている患者のサブグループにおいて、グループごとの軌跡をたどった。
軌跡と関連した変数を同定するために、Chi squareテストと一方向分散分析を使用。
多変量ロジスティック回帰分析にて、軌跡のグループと関連した共同変数を同定した。
<結果>
合計260人の患者が急性呼吸不全における標準的なリハビリ評価を実施し、生存して退院した患者が解析に参加。
身体機能は、退院時、研究参加後2、4、6カ月後にSPPBで身体機能を4グループに分類。
SPPBスコアの潜在クラス分析にて、4つの経過グループに分類。
これらのグループは、身体機能の低下と回復が異なっていた。
多変量ロジスティック回帰分析で、過去の文献で重症からの回復を促進するとされている変数を使用して解析。
多変量ロジスティック回帰において、年齢、女性、ICU在室日数、静脈内への鎮静剤投与日数が、グループの経過に影響した共通した項目である。
最も、速く完全に身体機能のリカバリーされた患者は、若年女性、鎮静期間が短い、入院日数が少なかった。
この患者の経過では、高齢者、持続鎮静時間、在院日数が身体機能回復に影響していた。
<考察>
重症からの回復後の経過と明確に関連する要因を示した。
年齢、性別、鎮静期間、ICU入室日数が、身体機能の回復経過に影響していた。
さらにこれらのグループで研究を重ねることでより明らかになるであろう。