Can Preoperative Peak Expiratory Flow Predict Postoperative Pulmonary Complications in Lung Cancer Patients Undergoing Lobectomy?
Zhongguo Fei Ai Za Zhi. 2017 Sep 20;20(9):603-609.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28935013
<背景>
術後肺合併症(PPCs)、特に術後肺炎(postoperative pneumonia (POP))は、肺がん術後患者の早期回復に直接影響する。最大呼気流速(Peak expiratory flow (PEF))は、気道開通性や効果的な咳嗽に影響する。さらに、咳嗽の機能障害は、気道分泌物の蓄積を導くかもしれず、PPCsのリスクを増大させる可能性がある。
この研究の目的は、術前PEFがPPCsに影響するかを検討した。
<方法>
後方視研究。2014年から2015年に西中国の四川省大学病院で肺葉切除術を行った433人の肺がん患者が対象。
術前PEFとPPCsの関係を患者背景と臨床データを基に分析。
<結果>
術前PEF値は、PPCsのあったグループで著明に低下していた280.93±88.99 L/min vs 358.38±93.69 L/min
ロジスティック回帰モデルにおいて、PEFと手術時間が、PPCsの独立した予測因子であった。
ROC曲線で、PPCsを予測するカットオフ値は320L/min (AUC=0.706, 95%CI: 0.661-0.749)であった。
PEF<320L/minのグループでは、PEF>320L/minよりもPPCSの発生割合が多かった(26.6%vs9.4%)。
<考察>
術前PEFとPPCsは相関しており、PEFはPPCsの予測として有用かもしれない。