Fast-track pneumonia pathway focusing on early progressive mobilisation: a clinical feasibility study
ERJ Open Research 2019 5: 00012-2019
https://openres.ersjournals.com/content/5/1/00012-2019
肺炎や下気道感染症はデンマークにおいて、急性期病院入院の1000人に3.1人の割合であり、最も共通した理由である。様々なヨーロッパでの研究において、肺炎で入院した患者の5-15%が死亡している。
肺炎はすべての年代、社会背景に生じ、高齢者においてはフレイルの大きなリスクである。肺炎患者は、複数の合併症をもち、機能レベルが低く、エネルギー摂取量が少なく、認知機能障害や抑うつといった特徴がある。
加えて、急性期病院に入院した高齢者は、ベッド安静や不活動が遷延しやすく、さらなる身体機能の低下を引き起こす。
外科術後の軌跡をたどった、ある研究に影響をうけ、市中肺炎患者かどうかを検索するための肺炎軌跡(fast-track pneumonia pathway (FTPP))は、系統的な治療の一部として、早期モビライゼーションを支持するかもしれない。
FTPPは、臨床的なワークシートに沿って実施:医師の意思決定のサポート(例えば、抗菌薬使用についてや、モニタリングの指示、国際的な肺炎ガイドラインに応じたケアの実施など)
FTPPの基準は、早期モビライゼーションを阻害、遅延させるような、不必要な治療を減らすこと。更に、生理学的評価ツールを用いて、入院中と退院後10日間、身体活動や臥床時間を観察し、モビライゼーションを把握する。
18歳以上でレントゲンにて肺炎がある患者をリクルート。
除外基準は、歩行補助具を使用してでも歩けない、デンマーク語が話せない、認知機能が低下しており、説明(インフォームドコンセント)が行えなかったり、加速度計を装着できない。
入院後最初の24時間:1/4の時間を臥位、座位、立位で過ごしている。看護師が、標準的なモビライゼーションに沿って実施。
ADLはBathle Indexで評価。
在院日数中央値は4日
全患者は入院後24時間以内に20分以上のモビライゼーションを実施。
加速度計の結果、1日約10時間臥床していたが、入院中に徐々に活動時間は増加。
今回の研究では、入院中の安静による影響を弱める必要があり、安静は、日常生活機能や主なアウトカムに即座に影響する。