Efficiency and Safety of Pulmonary Rehabilitation in Acute Exacerbation of Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Med Sci Monit. 2015 Mar 18;21:806-12.
<背景>
呼吸リハは、COPD患者の息切れ、運動耐容能、健康関連QOLを改善させるが、中国で用いられるのは稀である。
COPD増悪後の呼吸リハの効果や安全性について検討した。
<方法>
COPD増悪で入院した患者を無作為に呼吸リハ群と通常ケア群に分けた。
呼吸リハは入院2日目から退院まで実施。
評価項目は、6MWT、CAT、CRQ−SAS、ADL-Dスコア。開始時と退院時に評価。
息切れのBorgScaleは全体を通して聴取。
<結果>
101人の患者が対象となり、94人が全てを実施した。(呼吸リハ66人、通常ケア28人)
呼吸リハ群で、6MWD、安静時SpO2、運動時Borgは著明に改善。
加えて、呼吸リハグループは、CRQスコア、CATスコアが著明に改善。
ADLーD、BODE indexも改善を認めた。
運動中の有害イベントは報告されなかった。
<考察>
COPD急性増悪での早期からの呼吸リハは、安全で実現可能であることが示された。
・呼吸リハは運動、リラクセーション、呼吸練習、教育を実施。
・運動内容
息切れBorg3−5を目標に行う。
1日2回、1回30分
ストレッチ、持久力、筋トレ
持久力は、6MWTの60%負荷のトレッドミルを実施。5ー10分で徐々に最大負荷まで上昇し、20分連続で実施。
上肢持久力トレーニングは軽い重りを使って肩の屈曲、外転を2分間実施。
筋トレは自重トレーニングで、10回1セットを3セット実施。
・SpO2>85%を維持できるように、適宜酸素吸入を実施
・呼吸練習は、呼吸コントロール、口すぼめ呼吸、ADL動作でのペーシングを実施
・教育セッションは、理学療法士が、運動の重要性、エネルギー効率の良い生活動作、自己管理について情報提供。